山本、小石がUCIポイントを獲得!ツアー・オブ・オマーン2023 最終ステージ

ツアー・オブ・オマーン2023 第5ステージ、Al Akhdhar山脈の麓をスタートし標高500m前後をアップダウンを繰り返す152.5㎞。ゴールまでの5.7㎞は10%越えのクライムが続くレイアウト。

JCL TEAM UKYOは、第4ステージを終えてトップから2分4秒で総合29位に山本大喜がいる。最終日となる2月15日、最後の山での走りが総合成績に大きな影響を与えることもあり、終盤に至るまでの山本のポジションを守ることを最優先に考えた作戦でスタートに並んだ。

JCL ツアー・オブ・オマーン2023 最終ステージ

レースはスタートして間もなく石橋学を含めた7人のエスケープが形成され、一気に2分のタイムギャップが開く。これは、このグループに総合を脅かす順位の選手がいないため。そして、コース後半に2度のスプリント賞が設置されていることもあり、僅差で総合優勝を争うリーダーチームとしては逃げを前半に容認して後半勝負に持ち込みたい思惑に依るもの。

こうして3分以上の差がつかないように続いたコントロールは終盤まで続くことになる。石橋を送り込んでいるJCL TEAM UKYOはこれで先手に乗った。プロトン内で終盤に備え補給や良いポジションをキープして山本をフォローする。

残り20㎞、エスケープグループは人数を減らし5人となるが、石橋も粘る。いよいよレースは終盤、コースはAl Akhdhar山へ進路を変え、6㎞で600m上るヒルクライムに入る。麓で1分を切っていた差は途端に縮み、レースは振出しに戻る。 そして、総合上位のエース級の選手たちがレースの最前線に現れる。

一気に14人に絞られたグループからも、更に4人がスパートしたことで崩壊。ハイペースの厳しい上りにバラバラになり、各々の力が上りのポジションとなる。山本、小石も30位〜40位のポジションで必死にペダルを踏み続ける。

JCL ツアー・オブ・オマーン2023 最終ステージ

逃げに乗る石橋 学

JCL ツアー・オブ・オマーン2023 最終ステージ

集団内のJCL TEAM UKYO

 

そして、勝負は総合トップのモビスターのマッテーオ・ジョルゲンセンと総合3位のスーダル・クイックステップのマウリ・ヴァンセヴェナントの一騎打ちになる。10%強の登坂を駆け抜け、トップでゴールに現れたのはヴァンセヴェナント。ゴールのボーナスタイムであわや逆転という展開であったが、ジョルゲンセンがゼロ秒差で後ろに付き切り、1秒差という僅差で総合リーダーの座を守った。

第3ステージ同様、続々とゴールに辿り着いた選手たちがバタバタと倒れていく奥から小石が現れる。順位はトップから3分43秒差の37位、そして山本もゴール、苦しみに空を仰ぎ力を出しつくした様子だ。しばらくしてアシストを終えたメンバーたちに続き、この日130㎞以上逃げ続けた石橋もゴール。UCI 2-PROクラスのステージレースで全員完走を果たした。

小石の好走の結果、総合40位以内に加算されるUCIポイントを2人が獲得し、JCL TEAM UKYOの今回の一つの目標を達成する結果となった。 全5ステージ830㎞のレースは、1秒差で総合優勝が決まる熾烈な戦いとなった。サウジツアー、ツアー・オブ・オマーンを経験し、確実に成長を遂げた選手たち。これから始まるレースシーズンに大きな刺激を与えてくれた中東遠征となった。

JCL ツアー・オブ・オマーン2023 最終ステージ

37位でゴールした小石祐馬

JCL ツアー・オブ・オマーン2023 最終ステージ

39位でゴールした山本大喜

 

山本選手のコメント
「1戦1戦チームらしくなってきました!今日もみんなが守ってくれて、最後も良い位置で山に入れました。日に日によくなる自分のコンディションに大きな期待を賭けて挑みましたが、少し順位を落としてしまいました。小石さんが近くにいてくれたのは心強かったです。この力を次のレースにぶつけていきたいです。」

小石選手のコメント
「サウジツアーの不調から徐々に調子も上げてこれました。この経験を来年のこのレースに向けてまた準備し、良い結果を目指していきたいです。」

清水監督のコメント
「石橋選手の逃げはチームに有利な状況を作ってくれました。僕らコンチネンタルチームの戦い方をしっかりと大会に表現できたと思います。厳しいレースの中で小石選手と山本選手がUCIポイントを獲得は大きな価値があると思っています。」

 

Tour of Oman stage5(152.5km)
Ave 39.13km/h
1. VANSEVENANT Mauri(SoudalQUICK STEP)3h53’51“
2. JORGENSON Matteo(MOVISTAR TEAM) +0:00“
3. BOUCHARD Geoffrey(AG2R CITROEN TEAM) +0:12“
37. KOISHIYuma (JCL TEAM UKYO)+03:43“
39. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO)+03:57“

 

GENERAL TIME(TOTAL 830km)
1. JORGENSON Matteo(MOVISTAR TEAM)19h56’21“
32. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO)+6’07“ UCI 3P
38. KOISHI Yuma(JCL TEAM UKYO)+7’57“ UCI 3P

フルリザルト
tour-of-oman.com

 

ツアー・オブ・オマーン2023

大会期間:2023年2月11日〜2月15日

カテゴリー:UCI 2-PRO

ステージ:第5ステージ(2月15日)

出場:18チーム出走120人/完走119人

JCL TEAM UKYOメンバー:石橋 学、小石 祐馬、岡 篤志、武山 晃輔、山本 大喜、レイモンド・クレダー、ベンジャミ・プラデス

JCL TEAM UKYO オフィシャルURL:
https://jcl-team-ukyo.jp