チームバイク図鑑2023 チームアルケア・サムシック

1秒でも速くゴールへ――。そんな選手たちの願いも乗せて走るロードバイク。ワールドツアーを走るバイクには、各社が威信を懸けて作り上げた最先端のモデルが投入され、選手たちを勝利へと導く。開幕戦のツアー・ダウンアンダーに持ち込まれた、チームアルケア・サムシックが駆るビアンキのバイクを見てみよう。

オルトレRC

BIANCHI
OLTRE RC

ビアンキ・オルトレRC

ワールドツアーに昇格したアルケアは、イタリアの名門ビアンキに乗り換えた。そして今年のプロトンで最も目立つであろう存在が、エアロロードの「オルトレRC」。“AEROVOLUTION”をコンセプトにライダーを設計の中心に据え、これまでとはまったく異なるタイプのエアロロードバイクだ。フレームから生えたかのようなエアロハンドルに加えて、ヘッド部には整流効果を持つエアディフレクターも搭載。時速50kmの走行時では、前作よりも出力を約17W抑えることに成功した。残念ながらエアディフレクターはUCIルールに抵触するため取り外されるが、基本の空力性能は高次元にある。同時に動力性能もバランスされており、春先から多くの選手がオルトレRCに乗ることからも、その優位性が総合的な走行性能の高さにあることが分かる。そんな同車に対して、超級山岳などで選ばれるのが、ビアンキ伝統の車名を冠した軽量万能機の「スペシャリッシマ」だ。

使用機材DATA
フレーム:ビアンキ
メーンコンポ:シマノ
ホイール:シマノ
タイヤ:コンチネンタル
ハンドルセット:ビアンキ
サドル:セライタリア
ペダル:シマノ

スペシャリッシマ

BIANCHI
SPECIALISSIMA

ビアンキ・スペシャリッシマ

●オルトレRC
完成車価格/ 200万2000円(デュラエースDi2搭載)
●スペシャリッシマ
完成車価格/ 162万8000円(アルテグラDi2搭載)

※掲載価格はプロチームが使うモデルと同等もしくは近似グレードのものです。プロチームが使用する車体は、カラーリングやパーツアッセンブルが異なる場合があります。モデルによっては国内で取り扱いのない場合もあります。一部、写真は市販モデルを含みます。