小石が2位と大健闘!ツアー・オブ・タイランド2023 第1ステージ
2023年4月1日〜6日の日程で行われるTour of Thailand(ツアー・オブ・タイランド)2023 第1ステージは、タイ南西部のカチャナブリをスタート/ゴールとするフラットの119.40km。山頂ゴールとなる第3ステージが総合成績を大きく左右する日と予想しながらも、6日間のレースの初日だけに各チームの思惑や調子を探る重要なステージとなった。
このレースを動かせる様々な脚質が揃ったJCL TEAM UKYOのメンバーは、誰もが総合を狙える選手たち。この日は距離も短くだけフラット基調なだけにに大集団スプリントの場合はレイモンド・クレダーと岡篤志をメインに、総合が変動しそうな危険なエスケープには小石祐馬、ベンジャミ・プラデス、ネイサン・アールや山本大喜を送り込めるように前日のミーティングで意思を統一し試合に挑んだ。
朝9時の気温は28度、日中にかけて40度近い酷暑の予想に選手たちは直前まで水分を摂りながら日陰で待機しスタートラインに並んだ。
スタートすると広い国道を目一杯使ってアタックの撃ち合いが続く。 どの動きにも多くのチームの選手が反応するため、なかなか決まらずペースが不安定な状態が続く。レースが動いたのは20㎞付近、小石を含んだ15人のアタックに4人がブリッジし19人のエスケープグループが形成される。
15チームのうち12チームがこの逃げにメンバーを送り込んだことでプロトンはこの逃げを容認。このタイミングで後方のプロトンをコントロールすべきチームが少ないこともあり、35km地点で5分開いたタイムギャップが80km地点では12分と大きくなる。
JCL TEAM UKYOのアールやプラデス、ツール・ド・台湾で総合優勝したトレンガヌのジェロエンのほか、数人の総合力のある選手たちが後ろに残されていたこともあり、今後のステージに大きな影響を及ぼす展開となった。 残り40kmを切ると前方のグループでも動きが激しくなり、その中からルージャイのバトサイカンが単独で抜け出す。
この動きを人数を減らして潰そうとセブンイレブンのマルセルや韓国ナショナルチームのジョー、小石らが攻撃的に追走するが振るい落とされたのは3人のみ。この動きをもってしても先行するバトサイカンの強力な走りには距離が届かず、30km近くを独走した見事優勝を遂げた。
そして、30秒後ろでは集団スプリントの展開を嫌った小石がタイミングよく抜け出して後続を30mほど引き離して現れる。3秒差まで詰められるが、逃げ切りの2位と独走力をいかしたクレバーな走りを魅せた。メインのプロトンは12分24秒遅れと大きなギャップのままゴールを迎え第1ステージを終えた。
そして、総合成績を狙えるのは総合2位の小石のみとなり、翌日以降のチーム内の各選手が目指すべきテーマが明確に分かれる結果となった。ステージ優勝、そして総合優勝へメンバーの能力を最大限に引き出して残る5ステージを戦っていく。
小石選手コメント
「大人数の逃げの中で、ボーナスタイムを得てゴール出来たことは総合成績を狙うためにも良い出来だったと思う。明日からは長いステージの連続、暑さは厳しいですが頑張ります。」
清水監督コメント
「小石選手の2位はあのグループでの戦いの中でとても良い結果だと思います。第3ステージで上りのライバルになりうる選手が数名いますので、彼らに対してチームメンバーの協力で小石選手の総合優勝へ近づけるよう作戦を練っていきたいと思います。」
ツアー・オブ・タイランド2023 第1ステージ(119.40km)
Ave 44.43km/h
1. BATSAIKHAN Tegshbayar(ROOJAI)2:35:50
2. KOISHI Yuma(JCL TEAM UKYO)+00:36.
3. KUSUMA Terry(Indonesia national)+00:38″
24. OKA Atsushi(JCL TEAM UKYO)+12:24″
53. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO)+12:24″
個人総合成績
1. BATSAIKHAN Tegshbayar(ROOJAI)2:35:50
2. KOISHI Yuma(JCL TEAM UKYO)+00:43.
3. KUSUMA Terry(Indonesia national)+00:46“
24. OKA Atsushi(JCL TEAM UKYO) +12:38″
53. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO) +12:38″
フルリザルト
https://jcl-team-ukyo.jp/news/p1175/
大会オフィシャル:
The Princess Maha Chakri Sirindhorn’s Cup Tour of Thailand
Tour of Thailand とは?
今回JCL TEAM UKYOが参戦するはUCIコンチネンタルアジアツアー、タイで開催されるステージレース“Tour of Thailand”。
今季3戦目のステージレースにして最長の6ステージ、全長1036kmに挑みます。コースは第1ステージ以外が150km以上とロングコース。3ステージがフラット基調、3ステージが山岳を含み、中でも第3ステージ(195km)は第2カテゴリーの山岳頂上(標高約800m)にゴールが設定された総合成績を左右する注目のステージです。
注目のライバルチームはマレーシアのコンチネンタルチーム“トレンガヌ・ポリゴン”3月上旬にJCL TEAM UKYOが参戦したツール・ド・台湾では総合優勝者を輩出しています。攻撃力のあるオーストラリアのコンチネンタルチーム“セントジョージ”の面々、アジア選手権の開催国であり近年選手の強化が著しい“タイナショナルチーム”にも強いライバルが在籍しています。
対するJCL TEAM UKYOのメンバーは、小石・山本・岡・クレダー・プラデス、そして約半年ぶりにケガからの鮮烈復帰を果たしたアールの6人。脚質もバランスよく好調の選手が揃った今回の布陣、そして選手たちを指揮する清水監督の戦いにご期待ください。
〈Tour of Thailand優勝者過去10大会〉
2022 BANASZEK Alan
2021 SAINBAYAR Jambaljamts
2020 HOLLER Nikodemus
2019 CAVANAGH Ryan
2018 DYBALL Benjamin
2017 GIDICH Yevgeniy
2016 HILL Benjamin
2015 NAKAJIMA Yasuharu
2014 NAKAJIMA Yasuharu
2013 CHOI Ki Ho
Tour of Thailand2023(ツアー・オブ・タイランド2023)
大会期間:2023年4月1日〜4月6日
カテゴリー:UCI 2.1
ステージ:第1ステージ(4月1日)
スタート地点:Kanchanaburi 市街
スプリントポイント:34.6km/80.0km
コース:フラット119.40km
出場:15チーム出走89人/完走89人
JCL TEAM UKYOメンバー:小石祐馬、岡篤志、山本大喜、レイモンド・クレダー、ベンジャミ・プラデス、ネイサン・アール