第10回ニセコクラシック150kmクラスは佐藤后嶺(石狩南高等学校)が優勝
UCIグランフォンドシリーズ「ニセコクラシック2023」のロードレース150kmクラスは、佐藤后嶺(石狩南高等学校)が全体のトップで優勝した。
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16歳から18歳クラスで優勝の佐藤后嶺(石狩南高等学校)が150km全体のトップとなった
今年10年目を迎えた「ニセコクラシック」は、世界的なスキーリゾート地であるニセコ周辺を舞台に開催されるUCIグランフォンドシリーズの大会。グランフォンド世界選手権の出場権が得られる大会として知られ、日本国内だけでなく、海外からの参加者も多い大会だ。特にロードレースの150kmクラスは、市民レーサーにとっては「ツール・ド・おきなわ」の市民210kmと並び称されるレースでもある。
今年はスタートフィニッシュ地点が変更され、フィニッシュへの上り勾配が若干緩くなった。それ以外は、ニセコの山間部を走る獲得標高2609mを誇る厳しいコース設定は従来通り。朝から羊蹄山がはっきり見える快晴の下スタートした。
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今年からスタート/フィニッシュ地点が、通称「ゴンドラ坂」に変更された。
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4つのグループに分かれてスタートし、ひとつにまとまったところでリアルスタートが切られる方式
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朝から快晴。羊蹄山をバックにリアルスタート
レースは序盤から動いた。昨年大会150kmクラスの全体トップになった石井祥平(アーティファクトレーシングチーム)を含む5人が先行し、メイン集団に1分差をつける。40kmを過ぎ、ニセコパノラマラインを上って下りきったところで先行していた5人を集団が吸収。
コース後半に入り80kmを過ぎると、小出樹(ロードレース男子部)、佐藤駿(TRYCLE.ing)ら5人が新たな先頭集団を形成。残り50kmを前に2人が遅れて3人となるものの、メイン集団に3分差をつけて先行する。
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序盤に形成された5人の先頭集団には、昨年150kmトップの石井祥平(アーティファクトレーシングチーム)が乗った
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ニセコパノラマラインを下っていく集団
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レース後半、3分差をつけて逃げる小出樹(ロードレース男子部)ら3人
残り40kmを過ぎると1人が遅れ、小出と佐藤の2人がなお逃げ続ける。しかしメイン集団との差は徐々に縮まりはじめ、残り30km付近で1分台まで縮まる。
残り10km、メイン集団から飛び出した5人の追走集団が、先行する2人との差を一気に縮め、残り7kmで合流。40秒後方のメイン集団は追いつかず、7人での勝負となった。
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残り10km、佐藤駿(TRYCLE.ing)が粘って単独先行を試みるも、追走集団に捕まる
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7人で最後のスプリント勝負へ
残り300m、フィニッシュへの上りスプリントを制したのは、高校生の佐藤后嶺(石狩南高等学校)。2位には佐藤と共に追走集団で合流した牧野郁斗(YURIFitCycling Team)が入り、地元北海道勢が上位を占める結果となった。
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佐藤后嶺(石狩南高等学校)が150km全体の先頭でフィニッシュ
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年齢別の各クラス上位者にはグランフォンド世界選手権の出場権が与えられる
注釈:ロードレースは5歳刻みの年齢別クラスに分けられており、各クラスでの順位付けのみで総合での順位付けは無い。また、150kmトップの佐藤后嶺(石狩南高等学校)が出場した16歳から18歳のクラスは、UCIの規定したクラスではなく、グランフォンド世界選手権の出場権は与えられないクラスとなっている。
ニセコクラシック2023(第10回大会)
開催日:2023年6月16日(金)〜18日(日)
メイン会場:ニセコ グラン・ヒラフ会場
開催種目:ロードレース150km & 85km/タイムトライアルレース
ロードレース150kmコース(6月18日開催):
ニセコ グラン・ヒラフ会場よりウェーブスタートし、ニセコアンヌプリを周り、パノラマラインを経て日本海へ出た後に、ニセコ グラン・ヒラフ会場へ戻る150kmコース。