ツール・ド・フランス2023開幕 初日はアダム・イェーツが区間初優勝
世界最大の自転車レースである第110回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)が、7月1日にスペイン北部のバスク州で開幕した。
初日はビルバオがスタートとゴールの182kmで、丘越え区間の第1ステージが競われ、英国のアダム・イェーツ(UAEチーム・エミレーツ)が双子の兄弟であるサイモン・イェーツ(チームジェイコ・アルウラー)と2人で逃げ切った。最後はアップヒルゴールで先行したアダム・イェーツが区間初優勝し、最初のマイヨ・ジョーヌを手中に収めた。
メイン集団は12秒遅れでゴールし、スロベニアチャンピオンのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)がゴールスプリントを制して3位に入り、4秒のボーナスタイムを獲得した。彼はチームメイトの勝利を喜び、まるで自分が区間優勝したかのようなリアクションでフィニッシュラインを通過していた。
バスク州のビルバオで開幕
第110回大会は22チームの176選手が出走。スタートしてすぐに5選手がアタックし、今年最初の逃げになった。メンバーはリリアン・カルムジャーヌ(アンテルマルシェ・シルキュス・ワンティ)、シモン・ギュグリエルミ(チームアルケア・サムシック)、パスカル・エーンクホールン(ロット・デスティニー)、ヨーナス・グレゴー(ウノエックス プロサイクリングチーム)、ヴァランタン・フェロン(トタルエナジーズ)だった。
集団はアルペシン・フェニックス、スーダル・クイックステップ、ユンボ・ヴィスマがコントロールし、逃げのタイム差は大きく開かなかった。5人はゲルニカの町中を通過した後、ゴールまで残り50kmで集団に吸収された。スプリンターたちはその後に越えたカテゴリー4のモルガ山で集団から遅れた。
ゴールまで残り31kmでビベロの丘(カテゴリー2)がスタートすると、集団はUAEチーム・エミレーツが引き始めた。山頂はニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト)が先頭で通過し、今年最初の山岳賞ジャージを獲得した。
落車でマスがリタイア
ビベロの下り坂で、スペインのエンリク・マス(モビスターチーム)とエクアドルのリチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)が落車する事故が発生した。カラバスは何とかレースに復帰したが、マスはそのままレースを棄権してしまった。彼はその後の検査で右肩甲骨を骨折していた事がわかった。
ゴールまで残り11kmで、この日最後のピケの丘(カテゴリー3)の登坂がスタートし、ポガチャル、ヨーナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)、ヴィクトール・ラフェ(コフィディス)の3人が、熱狂的なバスクのファンをかき分けるように先行し、山頂を通過した。
先頭の3人には下りで遅れていた選手たちがすぐに追いつき、小集団が形成された。そこからゴールまで残り9kmでアタックしたのは双子のイェーツ兄弟だった。所属チームは異なるが、2人は協力して後続に20秒近いタイム差を付け、ビルバオの街に到着した。最後は勾配5%のアップヒルでアダム・イェーツが先行し、区間初優勝とマイヨ・ジョーヌを勝ち取った。
30歳のアダム・イェーツは、2020年にマイヨ・ジョーヌを4日着用した事があったが、区間優勝は初めてだった。彼は2016年に残り1kmのフラム・ルージュが落ちた事故に巻き込まれ、区間優勝のチャンスを逃した事があった。
■区間初優勝したアダム・イェーツのコメント
「正直言って、何と言っていいのかもわからない。ただ、ものすごく幸せだ。我々はポガチャルのために上りをお膳立てして、それから彼はアタックした。でも、彼らは下りで緩んでしまい、ボクは追いついた。その後、ボクは後方からアタックし、兄が付いてきたので一緒に働く事ができた。
最初は彼と働いていいかどうかわからなかったから、無線で尋ねると、彼らは行けと言った。サイモンがうまくやっているのは知っていた。とても仲が良いから毎日話しているんだ。この経験を彼と共有するのはとても素晴らしいよ。彼がもう少し楽にしてくれれば良かったんだけど。一瞬彼はボクを脱落させそうになったからね」
■第1ステージ結果
[7月1日/ビルバオ(スペイン)〜ビルバオ(スペイン)/182 km ]
1. A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR) 04h 22′ 49”
2. S. YATES (TEAM JAYCO ALULA / GBR) + 00′ 04”
3. T. POGAČAR (UAE TEAM EMIRATES /SLO) + 00′ 12”
4. T. PINOT (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 00′ 12”
5. M. WOODS (ISRAEL – PREMIER TECH /CAN) + 00′ 12”
6. V. LAFAY (COFIDIS / FRA) + 00′ 12”
7. J. HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 00′ 12”
8. S. JENSEN (LIDL – TREK / DEN) + 00′ 12”
9. J. VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) + 00′ 12”
10. D. GAUDU (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 00′ 12”
■第1ステージ後の総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR) 04h 22′ 39”
2. S. YATES (TEAM JAYCO ALULA / GBR) + 00′ 08’’
3. T. POGAČAR (UAE TEAM EMIRATES /SLO) + 00′ 18’’
4. T. PINOT (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 00′ 22”
5. M. WOODS (ISRAEL – PREMIER TECH /CAN) + 00′ 22”
6. V. LAFAY (COFIDIS / FRA) + 00′ 22”
7. J. HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 00′ 22”
8. S. JENSEN (LIDL – TREK / DEN) + 00′ 22”
9. J. VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) + 00′ 22”
10. D. GAUDU (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 00′ 22”
[各賞]
■ポイント賞:A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR)
(※第2ステージは S. YATES (TEAM JAYCO ALULA / GBR) が着用)
■山岳賞 : N. POWLESS (EF EDUCATION – EASYPOST / USA)
■新人賞 :T. POGAČAR (UAE TEAM EMIRATES /SLO)
■チーム成績:JUMBO-VISMA (NED)
■敢闘賞 : A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR)
第2ステージはサン・セバスティアンの丘越えステージ
7月2日はビトリア・ガステイスからサン・セバスティアンまでの209 kmで、丘越え区間の第2ステージが行われる。コース終盤には、山岳クラシックのクラシカ・サン・セバスティアン(UCIワールドツアー)で使用する標高455mのハイツキベル山(カテゴリー2)を通過する。
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第1ステージ-182kmの
勝者はアダム・イェーツ🇬🇧👑
\最後は”双子の兄弟”
サイモン・イェーツ🇬🇧との激戦を制す!!@sascha348 @YukiyaArashiro @osamukurimura#ツールドフランス #TDF2023— ABEMA(アベマ) (@ABEMA) July 1, 2023
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🏁ゴールまで27.1km地点
終盤の山岳ポイント(2級)⛰
\ニールソン・パウレス🇺🇸が
接戦を制して5ポイントを獲得👏@sascha348 @YukiyaArashiro @osamukurimura#ツールドフランス #TDF2023— ABEMA(アベマ) (@ABEMA) July 1, 2023