ツール・ド・フランス2023 第12ステージはヨン・イサギレが逃げ切り優勝

  • photo A.S.O. /Pauline BALLET/Charly Lopez / ©SprintCycling

第110回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月13日にロアンヌからベルヴィル・アン・ボージョレまでの168.8kmで、丘越え区間の第12ステージを競い、スペインのヨン・イサギレ(コフィディス)が独走で逃げ切って区間優勝した。
 

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■ヨン・イサギレが独走で逃げ切り、コフィディスに今大会2勝目をもたらした (©SprintCycling)

 
区間2位は58秒遅れでフランスのマテュー・ビュルゴドー(トタルエナジーズ)、3位は米国のマッテーオ・ヨーゲンソン(モビスターチーム)だった。マイヨ・ジョーヌはデンマークのヨーナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)が守った。
 

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■マイヨ・ジョーヌはヴィンゲゴーが守った (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

 
ヤコブセンが不出走

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(photo : A.S.O. /Charly Lopez)

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● 第12ステージのコースプロフィール (MAP : ASO)

 
第12ステージは168選手が出走。第4ステージで落車し、負傷したままレースを続けていたヨーロッパチャンピオンのファビオ・ヤコブセン(スーダル・クイックステップ/オランダ)がスタートしなかった。この日最初にアタックしたのはマス・ピーダスン(リドル・トレック)だったが、成功はしなかった。

アタックが続く中、ダビ・デラクルス(アスタナ・カザクスタン チーム)とカンタン・パシェ(グルパマ・FDJ)が落車する事故が発生し、集団は分断した。デラクルスはそのまま救急車で搬送され、アスタナ・カザクスタン チームで3人目のリタイアになってしまった。

65km地点でディラン・トゥーンス(イスラエル・プルミエテック)とティシュ・ベノート(ユンボ・ヴィスマ)がアタックしたのを皮切りに、15人がメイン集団から逃げ出す事に成功した。ここにイサギレも加わっていた。逃げ集団で総合成績が最も上位だったのはフランスのティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)で、9分36秒遅れの15位だった。
 

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■逃げに加わったピノーは総合順位を10位に上げた (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

 
93.3km地点の中間スプリントはピーダスンが先頭で通過し、ポイント賞総合で2位に浮上した。レースは後半戦に入り、カテゴリー3の丘を越えた後の下り坂で先頭集団からマテュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)とアンドレイ・アマドール(EFエデュケーション・イージーポスト)がアタックして先行した。

続くカテゴリー2のクロワ・モンマン峠の登坂が始まるとアマドールは遅れ、先頭はファンデルプールだけになった。彼は単独で山頂を通過したが、追走グループとのタイム差はたった20秒だった。下りで追走グループからピノーとヨーゲンソンがアタックし、最後のクロワ・ロズィエ峠で先頭のファンデルプールに追いついたが、他の選手たちも合流し、先頭は8人になった。

山頂まで残り2.4kmで先頭グループからイサギレがアタック。彼はゴールまで残り28.5kmの山頂で、追走グループに20秒差だったが、下りでその差を広げ続け、残り7kmで1分差になった。イサギレはそのまま逃げ切り、地元フランスのコフィディスに今大会2勝目をもたらした。34歳のイサギレは2016年にもツールで区間優勝していて、これが2勝目だった。

マイヨ・ジョーヌ集団は4分14秒遅れでゴール。1分13秒遅れの区間6位でゴールしたピノーは総合10位に順位を上げる事ができた。

■区間優勝したイサギレのコメント
「信じられない。ここまでのツールで逃げを試みたが、うまくいかなかった。でも今日はうまくいった。終日マルタンと一緒で順調だった。最後の上りのとても遠くからアタックし、自分自身の勝利のためのタイム差を維持する事ができた。自分の強さには自信があった。十分なリードを得られれば、ライバルたちはボクを視界に捉える事ができず、それが有利になるとわかっていた。最後の数kmは強さを感じた。様々な事が脳裏をよぎった。とても感動的だ。とてもバスクなツール・ド・フランスだ」
 

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■ゴール後にチームのヴァスールGMに祝福されたイサギレ (photo : A.S.O. /Pauline BALLET)

 
■第12ステージ結果

[7月13日/ロアンヌ~ベルヴィル・アン・ボージョレ/168.8km]
1. I. IZAGUIRRE INSAUSTI (COFIDIS / ESP) 03h 51′ 42”
2. M. BURGAUDEAU (TOTALENERGIES / FRA) + 00′ 58”
3. M. JORGENSON (MOVISTAR TEAM / USA) + 00′ 58”
4. T. BENOOT (JUMBO-VISMA / BEL) + 01′ 06”
5. T. JOHANNESSEN (UNO-X PRO CYCLING TEAM / NOR) + 01′ 11”
6. T. PINOT (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 01′ 13”
7. G. MARTIN (COFIDIS / FRA) + 01′ 13”
8. D. TEUNS (ISRAEL – PREMIER TECH / BEL) + 01′ 27”
9. R. ALMEIDA GUERREIRO (MOVISTAR TEAM / POR) + 01′ 27”
10. V. CAMPENAERTS (LOTTO DSTNY / BEL) + 03′ 02”

■第12ステージ後の総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. J. VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) 50h 30′ 23”
2. T. POGAČAR (UAE TEAM EMIRATES /SLO) + 00′ 17”
3. J. HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 02′ 40”
4. C. RODRIGUEZ CANO (INEOS GRENADIERS / ESP) + 04′ 22”
5. P. BILBAO LOPEZ (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) + 04′ 34’’
6. A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR) + 04′ 39”
7. S. YATES (TEAM JAYCO ALULA / GBR) + 04’ 44’’
8. T. PIDCOCK (INEOS GRENADIERS / GBR) + 05′ 26”
9. D. GAUDU (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 06′ 01”
10. T. PINOT (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 06′ 33”

[各賞]
■ポイント賞:J. PHILIPSEN (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL)
■山岳賞 : N. POWLESS (EF EDUCATION – EASYPOST / USA)
■新人賞 :T. POGAČAR (UAE TEAM EMIRATES /SLO)
■チーム成績:BAHRAIN VICTORIOUS (BHR)
■敢闘賞 : M. VAN DER POEL (ALPECIN-DECEUNINCK / NED)
 

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■中盤に単独で逃げたファンデルプールが敢闘賞を獲得した (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

 
革命記念日の第13ステージは超級頂上ゴール

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● 第13ステージのコースプロフィール (MAP : ASO)

 
フランスの祝日である革命記念日の7月14日は、シャティヨン・シュル・シャラロンヌをスタートし、標高1501mでカテゴリー超級のグラン・コロンビエール頂上にゴールする137.8 kmの第13ステージが行われる。ジュラ山脈のグラン・コロンビエールは全長17.4kmで平均勾配は7.1%だ。
 

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(photo : A.S.O. /Pauline BALLET)

 

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(photo : A.S.O. /Pauline BALLET)

 

ツール・ド・フランス公式サイト

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