あなたの街のシマノサービスセンター〜石川・サイクランドマスナガ
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シマノ製品のサービス拠点となる自転車ショップが「シマノサービスセンター(SSC)」だ。その全国各地のSSCをシリーズとして紹介していこう。今回は石川県金沢市のスポーツ自転車専門店、「サイクランドマスナガ」だ。
豊富な在庫量でユーザーの要望に応える
金沢駅の金沢港口を出て犀川方面に15分ほど歩くと、2年前に改装した店舗が見えてくる。ロードバイクやクロスバイク、グラベルバイクなどが整然とディスプレイされたスポーツサイクル館と、その裏手にあるシティ・キッズサイクル館、そして自転車サービス工房の3館で構成された自転車専門店だ。創業は昭和24年(1949年)。平成元年(1989年)に二代目が同地に店舗を移転し、現在は三代目の増永哲也代表が切り盛りしている。
駐車場は16台完備しており、遠方より来店されるお客さんも多い。というのも、サイクランドマスナガ〈http://clmasunaga.shop/〉のホームページを見てもらうとわかると思う。現在、在庫中の自転車の車種名とサイズが、ブランドごとにズラッと表示され、その写真は同店のインスタグラムでもアップ。コロナ禍で世界的な品薄状況の中、この豊富な在庫量は同店の強みだ。
石川県は人気ロングライドイベントの『ツール・ド・のと』や、今年惜しまれつつも40年の歴史に幕を閉じた『内灘サイクルロードレース』などのロードレースも開催していたことから、スポーツサイクルにもなじみのある土地柄。また、ツーリングの定番ルート『能登半島一周』の起点として金沢駅が使われることもあり、同店では輪行時のメカトラブルや忘れた備品を購入しに立ち寄るツーリストにも対応している。
自転車サービス工房は、現在は自転車修理や販売に携わっていない二代目が、お客さんとともにサイクリングする際の拠点となっている。自転車を購入したお客さんのさまざまな要望に応じて、毎週サイクリングを行なっている。会員制ではなくみんな自由に集まって、自然発生で走る仲間ができていく、そんな理想的な環境だ。
サイクランドマスナガのここがポイント!〜説明を怠らず納得を得る
「パーツの在庫には自信があります。やりすぎなくらいです」と語る増永哲也さんは、異業種で働いたのち、14年前に店を継いだ。
SSCになった理由を聞いてみると、「修理する際にパーツがなかったら直せないので、なるべく切らさないようにしてます。全部は無理なので、主だったパーツばかりですけれども。例えばですが、オーダーを受けた自転車の電動ディレーラーがたまたま初期不良だったとして、そうした場合、メーカーにも在庫がないと納車ができなくなってしまう。そういう事態も含めて、ディレーラーを事前にストックしておくなどの方法を今はとっています。こうしたパーツへの対応力を重視していることもあり、SSCとなりました」。
メンテナンスの際に心がけていることを聞くと、「きちんとお客様に説明して納得してもらったうえで、メンテナンスを行っています。例えば、ディレーラーの調子が悪いと自転車を持ってこられた場合も、そこだけを見るのではなくて全体を一通りチェックします。その際にブレーキも悪ければ、そのことを伝えてプラスになる料金も説明したうえで、修理する/しないはお客様に決めていただいています」。
そのスタンスは自転車販売時も変わらない。「まずはお客様にとってベストなものをおすすめしますが、現在は世界的な自転車需要の増加とコロナ禍の影響で店頭はおろかメーカーに在庫がないことが多いので、2番目、3番目の選択肢から購入を検討する方も多いです。その場合にはメリットだけでなくデメリットもきっちり説明し、しっかりと納得していただいたうえでご購入いただけるように心がけています」。
現在、どこの販売店に話を聞いても、「モノが入ってこない」という声をよく聞く。そんな時代の変化に対応しながら、ユーザーの要望に可能なかぎり応えようとしているのが、サイクランドマスナガ流だ。
シマノサービスセンターとは?
シマノ製品のサービス拠点としての役割を果たす自転車ショップ。専門技術・知識を持つプロが常駐し、バイク購入の相談から購入後のメンテナンスまで安心して任せられる。他店購入の自転車の持ち込みがOKなのも特徴だ。詳しくは、『シマノユーザー必見! シマノサービスセンターって知ってる!?』の記事をチェックしよう。