新城幸也ロード完成! 故郷・沖縄石垣島で記念イベント開催

新城幸也サイクリングイベント2024

新城幸也ロードの記念碑除幕式。左から長谷川毅彦八重山自転車競技連盟会長、中山義隆石垣市長、ユキヤ、平田勝男新城幸也八重山後援会会長

岩手県北上市にきたかみ新城ロード100が設定されたのは2017年、7年前のことだ。そのときのことを中山義隆石垣市長は「先にやられた!と思った」と話す。

「地元のスターの名前を使わない手はない」(同市長)と、ユキヤの故郷・石垣市にも新城幸也ロードが設定され、それを記念して12月1日、新城幸也サイクリングイベントが開催された。

コースは23km地点で折り返す46km、島北部の山間地を省いた73km、そしてロングコース100kmが用意された。新城幸也ロードに沿った標識や路面ペイントなどはまだだが、追って準備されることだろう。

新城幸也サイクリングイベント2024

石垣市・中山市長は開会挨拶のあと、先頭に立ってライドに参加した

 

100km(正確には103.9kmらしい)にフィニッシュを含め10カ所のエイドステーションが設置された。それらはすべて地域の小中学校や公民館で、石垣市役所のスタッフがそれぞれお願いに出かけ、準備されたもの。

例えば6番目のエイドである明石公民館ではジューシー(炊き込みご飯)の大ぶりなおにぎりと砂糖てんぷら(=サータアンダギー)が用意されていて、「今朝6時から揚げたんだよ。西表島の黒糖を100%使ってる」と話してくれた。

新城幸也サイクリングイベント2024

大会前日はプッシュバイクの競走も行われた。ユキヤはスターターと表彰を担当

 

イベント前日は地元の子供たちとふれ合う行事があった。プッシュバイクの競走(スタートの笛を吹くのはユキヤ!)のあとはトークショーをはさみ、小学生たちがユキヤを先頭に、列を組んで公園内の芝生を走った。ユキヤの奥さん、美和さんは「イベントの理想の形です」と目を細めた。

サイクリングイベントのスタートは朝8時。舟蔵公園には新城幸也ロードの記念碑が建てられ、その除幕式が行われた。記念碑の台になった粟石(サンゴや貝殻などが固まってできた石)はユキヤのひいおじいちゃんが百年前に切り出したものが保管されていて、それが運び込まれたのだと新城幸也八重山後援会会長の平田勝男さんがスピーチした。

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舟蔵公園をスタートしていく200人ほどの参加者たち

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中山市長は見覚えのあるアンカーのバイクで参加した

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天気に恵まれ、快調に走る参加者たち

 

天気予報は最高気温25度、晴天無風で成功を約束されたサイクリングイベントは、さらにエイドステーションでの食べ物で参加者の満足度を爆上げした。

パインジュースに始まりオニササ、サータアンダギー、ミニ八重山そば、ゲンキクール、ジューシーおにぎり、砂糖てんぷら(実はサータアンダギーと同じ意味)、ちんすこう、月桃むしパン、バナナ、お菓子、フィニッシュ後にフルサイズの八重山そば。ロード選手の補給食だってこんなに食べないだろうというくらいに食べ物が用意され、スポンサーのポカリスエットも限りなくあって、参加者はマイボトルに詰めて走っていた。

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最初のエイドステーションではやえやまファームの100%パインジュースが提供された

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88歳になるユキヤのおばあちゃん、島尻純子さんも家族たちと沿道で声援を送った

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広く散らばった参加者たちに追いつくためにスイッチを入れたユキヤ!

 

オニササというのはおにぎりの上にササミの揚げ物を載せた食べ物で、ユキヤによれば「高校生のときに学校の前のお店で買って食べていた」というオヤツだ。今や石垣島を訪れる観光客が並んで買い求める名物らしい。一つ一つビニール袋に入っていて、その外からおにぎりを手で潰してササミの大きさまで広げ、ガブリと食べるのが正式なのだとか。

新城幸也サイクリングイベント2024

石垣島名物の一つ、オニササの食べ方を実演するユキヤ

 

エイドではユキヤがその作業を実演して見せ、「マヨネーズやソースをかけて食べるのもアリです」と解説しているところにスタッフが「今、来ました!」とマヨネーズを手渡す。ユキヤが揚げ物にマヨネーズをどばどばかけているのを生まれて初めてこの目で見た。

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第3エイドで提供されたのはサータアンダギー

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YouTuberのまささんもエイドのミニ八重山そばに舌鼓

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ロードバイクの参加者に混ざって面白いスタイルの人も(非常に速かった!)

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レースではないライドイベントならでは、ちょっと寄り道するユキヤ。「海が青いです、行ったほうがいいです!」

 

レースでもイベントでも、ユキヤのサービス精神は一流だ。それはここでも遺憾なく発揮され、どのエイドでも撮影会が延々と続いたが、ユキヤは喜んでそれに応じ、島の食べ物や景勝地の話、まだ島に住んでいた頃の話をしてくれた。

参加者にとってこれほどユキヤが近くに感じられるイベントはなかなかない。「手作り感満載ですね」とある参加者が話していたが、これは最大限の褒め言葉だろう。

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第6エイドの明石公民館。イベント中ではあるが非常にのんびりしたくなるエイドステーションばかりだ

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第6エイドはジューシー(炊き込みご飯)と砂糖てんぷらが出た

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もう12月だというのに夏のような海と空

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第7エイドはちんすこう。すべてのエイドでポカリスエットも用意された

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最後尾をケアし、先頭まで追いつこうとするユキヤ

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最終走者はゲートクローズ(8時間)の2分前にフィニッシュした、お疲れさま!

 

予定時刻ぴったり、午後3時前にユキヤが公園にフィニッシュすると、ステージではライブが始まった。BIGINの比嘉栄昇さんが石垣島に戻ってきて始めたバンド、ヤエヤマ・アッチャーズ・バンドだ。参加者は最後の八重山そばで超満腹になったあと、芝生に寝そべってライブに耳を傾けた。穏やかな時間が流れる。

最後にユキヤが「天気に恵まれ、海もキレイで、楽しくサイクリングできたと思います。無事に皆さんが帰ってきたことにすごくホッとしています。来年、もし2回目があればぜひまた参加してください」と挨拶し、イベントはお開きとなった。

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フィニッシュ後は思い思いのスタイルでくつろぎ、ライブを楽しむ

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BEGINのボーカル比嘉栄昇が故郷の石垣島に帰ってきて結成したヤエヤマ・アッチャーズ・バンドのライブにユキヤが登壇

新城幸也サイクリングイベント2024

芝生でくつろぐユキヤがライブを楽しむ。こんな雰囲気はここでしか見ることができないだろう

 

中山市長は「来年9月には石垣島と台湾との間に貨客船が運航を始める予定です。貨客船なら自転車はそのまま載ります。この大会がレガシーとなって、これからも石垣島に多くの人がお越しになるのを楽しみにしています」と話してくれた。

 

新城幸也サイクリングイベント2024

開催日:2024年11月30日(土)〜12月1日(日)

メイン会場:石垣市 舟蔵公園

コース:
ロングコース:100km
ミドルコース:73km
ショートコース:46km

石垣サイクルツーリズム