〝聞いて・見て・触って・乗って〟 最新ロードホイールへの理解を深める ロードホイール座談会&MAVICプレミアムRIDE

目次

ロードホイール座談会

今回のイベントに参加頂いた7人の一般サイクリストの方々(前列)と座談会に参加したゲストたち

presented by MAVIC JAPAN

ディスクブレーキの普及に伴いロードバイクのホイールは大きな変化を受けている。チューブレス化、チューブレスレディ化もその一つ。ロードバイクホイールの〝いま〟を知るためのイベントを、本誌サイクルスポーツとMAVICがタッグを組んで開催。参加者のホビーサイクリストたちは、座談会と最新MAVICホイールの試乗を通じて最新ホイールへの理解を深めた。

ロードホイール座談会

午前は約1時間半にわたる座談会。ディスクブレーキとチューブレスを中心に、構造や効果、そしてフィーリングまでマニアックな話が展開された

 

ロードバイカーの最大関心事 ディスクブレーキとチューブレスタイヤを語る

2019年11月30日、快晴の土曜日。南多摩尾根幹線道路、通称〝オネカン〟沿いにある稲城中央公園の一角に、真っ黄色のマヴィックテントが建てられた。カーボンホイール数十本がズラリと並ぶ。オネカンを走るサイクリストの視線を集めるほど目立っているそれは、サイクルスポーツとマヴィックジャパンが共同で開催した『ロードホイール座談会&MAVICプレミアムRIDE』。

ただホイールを試せるだけでなく、ホイールに関する座談会も設けられており、「ホイールに対する理解を深めつつ、自分に合ったホイールが選べる」という趣旨のイベントである。

朝9時半に集合した参加者は、愛車をマヴィックテントに預け、中央公園体育館内の会議室へ。そこで、マヴィックジャパンの村上嘉之さんと、本誌のホイールインプレでテスターを担当しているマルチアスリートの小笠原崇裕さん、本誌編集長・吉本司、自転車ライターの安井行生の4者によるホイール座談会が行われ、ホイールとタイヤに関する様々なことが語られた。一部をここに再現する。

ロードホイール座談会

座談会後半には安藤さん、太田さんも加わり、レースにおけるホイールの使い分けなども話された

 

ディスクブレーキは剛性、空力、制動、全てに利点がある

まずはディスクブレーキ化がもたらすメリット・デメリットから。

村上:一番のメリットは、ブレーキからの入力がなくなるのでリムを軽くできること。ホイールの外周部が軽くなるので加速性能が向上します。もちろん制動力が安定するというメリットもあります。

安井:リム重量の差に加え、ディスクブレーキ用ホイールはリムブレーキのホイールに比べて剛性が上がる傾向にあるため、加速のキレが良くなるものが多いですね。

村上:そう。もう一つの大きなメリットが、リヤのエンド幅が広がるので、剛性が上がり高い推進力が得られるということ。リヤのエンド幅が広がるので、フレームもホイールも構造として強化されますから。

吉本:ホイールだけではなく、スルーアクスルになることでフレームの末端が固まるので、自転車としての剛性が上がるような気がしますね。

参加者:エンド幅が広がるとスポークの張り出しが大きくなりますが、それによって空気抵抗が増えることにはならないんでしょうか。

村上:一般的に空気抵抗の7割が人間の体が原因とされているので、機材の空気抵抗が多少増えても全体としてはそこまで増えません。それより剛性が上がるというメリットのほうが大きいと思います。

小笠原:スポークの張り出しが大きくなれば空気抵抗は増えると思いますが、ブレーキシューが当たることを考慮しなくてよくなるため、リムの形状を空力に特化させることができます。それで相殺できているのではないかと。

吉本:そう。むしろディスクブレーキには空力的なメリットも大きいと思いますね。リムブレーキはフォークにキャリパーが付きますが、空力性能を上げるにはフォークとホイールの間にどれだけ空気を綺麗に流せるかが重要になるそうです。ディスクブレーキではその点でも有利になりますから。

ディスクブレーキには、微視的にはメリットとデメリットがあるが、フレームとホイールを含めたパッケージとして見れば、メリットが大きくなると言えるようだ。

ロードホイール座談会

小笠原崇裕
ロードレース、トライアスロン、アドベンチャーレースなど、各種エンデュランススポーツの最前線で活躍するマルチアスリート。エクステラでは8年連続で日本チャンピオンに輝く。本誌では機材テストからトレーニング、スキル記事まで幅広く活躍する

ロードホイール座談会

安井行生
本誌を始めさまざまな自転車メディアで試乗記事や技術解説などを執筆する自転車ライター。理系出身者ならではの視点を持ち、ロードバイクについての探求に余念がない。本誌のホイールインプレッションではテストライダー&ライターをつとめる

ロードホイール座談会

吉本 司
自転車専門誌サイクルスポーツ編集長。30年以上のスポーツバイク歴があり、ロードからMTBに至るまで全ての自転車遊びを好み、その機材の進化をつぶさに見てきた。ホイールについても80年代から数多くの製品を所有・試乗し豊富な知見を持つ

ロードホイール座談会

村上嘉之
Mavic Japanのビジネスマネージャー兼スペシャルサービスコースディレクター。30年以上もMavic製品の販売・普及に携わる。1997年からレース現場におけるSSC(スペシャル・サービス・コース)として国内のニュートラルサービスを指揮している

 

ETRTO規格に沿ったタイヤとホイールなら着脱のデメリットはない

話はディスクブレーキ化と共に浸透しつつあるチューブレスタイヤに及ぶ。

村上:チューブレスタイヤのメリットは、これはクリンチャーにも言えることですが、まず真円度の高さです。これはクリンチャーにも言えることですが、チューブラーは上手く貼らなければ真円が出にくいですから。また、チューブレスタイヤは中にチューブが入っていないので、タイヤが変形したときにチューブとの摩擦がなくなり、走行抵抗が低くなります。快適性も高くなりますね。

小笠原:チューブレスタイヤはアスファルトの凹凸に沿ってタイヤが綺麗に変形してくれるので、跳ねにくいんです。クリンチャーだと変形しにくく、跳ねてしまうものが多いですね。

安井:そう。性能面で言えば、クリンチャーに比べてメリットしかない。運用面での不安がなければ使わない手はないと思います。

村上:その運用面についてですが、かつてチューブレスタイヤには、タイヤとホイールのマッチングが悪く、はめにくい・外しにくい・ビードが上がらないという欠点があり、なかなか普及しませんでした。その理由は、各タイヤメーカー・ホイールメーカーがETRTO(エトルト:タイヤとリムの標準規格)に合ったものを出せていなかったから。本来はその規格に合わさなければならないんですが、さまざまな理由で難しかったんです。現在は技術の進歩もあり、精度の高いリムとタイヤが作れるようになってきた。そこでマヴィックは2017年にロードUSTという規格を打ち出し、リムもタイヤもETRTO規格に合ったものを作ってチューブレスながら脱着しやすいという製品を開発しました。それによってチューブレスの欠点が解消され、今どんどん普及しているというわけです。

吉本:マヴィックのUSTホイール&タイヤを初めて使ったときはびっくりしましたね。タイヤは手で簡単にはめられるし、フロアポンプでビードが上がるし。マヴィックのUSTがきっかけになって、チューブレスのネガティブな面が取れてきました。

小笠原:そうですね。例えばMTBレースのスタート30分前に雨が降って路面のコンディションが変わってしまったとします。当然タイヤ交換をしなければならない。そんなときにチューブレスタイヤのビードが上がらないと、スタートラインに並べないということが起こり得るんです。実際、そういうことを幾度となく現場で見てきました。タイヤとリムがETRTO規格に合っているということはすごく大切なんです。

村上:大切というか、合わせてなきゃいけないものなんですが(笑) 本来はそのための規格ですからね。そこでマヴィックがUSTという規格を使って改めて『みなさん規格に合わせて頑張りましょうよ』と言い始めた、ということなんです。それがメーカーとしての使命だと。

吉本:他のメーカーを巻き込んで、ホイールとタイヤ全体を進化させていこうという思想がマヴィックらしいですよね。完組ホイールを進化させたものマヴィックですし、ロードバイクの歴史のポイントポイントでくさびを打ち込んでます。

ロードホイール座談会

安藤隼人
『スマートコーチング』を主宰し、競輪トッププロやオリンピアンだけでなく、ホビーライダーまで、幅広い実績を持つ自転車コーチのプロ。自身も国内外のトライアスロンレースを転戦し世界選手権にも参戦している現役エイジトップアスリートでもある

ロードホイール座談会

太田麻衣子
2015年より『ラプレム』を設立してコーチング業を行う。かつては2007年の世界選手権U23代表を始めトップトライアスリートとして活躍。現在も2019年アイアンマンマレーシア 30-34歳で優勝し2020年アイアンマンチャンピオンシップの出場権利を獲得するなど、コーチ業だけでなく選手としても活躍中

 

スペックにとらわれないマヴィックのホイール作り

村上:大昔に電動変速機のZAP(ザップ)システムを作ってみたり、メカトロニクスという無線コンポを出してみたりと、最先端の技術チャレンジを行っているメーカーでもあるんですが、USTのように着実なこともちゃんとやってるんです。

吉本:安全性・耐久性を重視するのも特徴ですよね。マヴィックはニュートラルサービスという活動を通して、様々なアクシデントや壊れたホイールを見ている。それが安全性重視するという姿勢につながっているような気がします。カーボンクリンチャーに対しても慎重でしたよね。リムの中にアルミの骨子を入れて。

安井:コスミックカーボン40クリンチャーですね。僕は「フルカーボンじゃないのかよ!」とツッコミを入れました(笑)

村上:フルカーボンにして軽く作ろうと思えば作れたんです。でも安全かと言われると、当時はそうではなかった。マヴィックとしては多少重くなったとしても、アルミの芯を入れてユーザーのために安全性を確保したかったということです。

吉本:安易に軽さを求めるのではなく、安全性耐久性などを含めてトータルで見ていると。

安井:そこはスペックには表れないので分かりにくいんですが、ホイールにとって一番重視しなければならないところでもあります。真面目なメーカーだと思いますね。

小笠原:そもそもホイールはスペック以外の部分がすごく大事なんです。メーカーは重量や空気抵抗などの数値で製品をアピールしますが、ホイールは数値に表れない性能がすごく大切なんです。例えば僕はコーナーを曲がったときの性能を重視するんです。ハンドリングに左右差がないか、コーナリング中に弾かれないか……などですね。上りや平地では速いけど、コーナーではだめなホイールっていっぱいあるんです。それは数値上では速いんだろうけど、レースで速く走れるかというと話は別ですから。

チューブレスの話からマヴィックの設計哲学に脱線しつつ、「ホイールの良し悪しはスペックだけで判断できるものではない」という、ホイール選びの際にもっとも重要な視点に話題が及んだ。

 

同じリムでタイプの違う〝SL〟と〝ノンSL〟 試乗ホイールは6モデル

ロードホイール座談会

2つのグループに分かれて試乗を行った。各グループは座談会に参加したゲストがライドリーダーを務める。第1グループを引率する吉本

ロードホイール座談会

座談会メンバーから試乗のアドバイスを受け、そして意見を交わしながらの試乗は、普段はなかなかできない貴重な体験だ

ロードホイール座談会

必死にメモを取る人、レコーダーを持参して録音する人など、機材に対して知識欲旺盛な参加者の姿勢に引っ張られ、ホイール作りの深層にまで話が及んだ座談会は、1時間半ほどで終了。
昼食をはさみ、午後は試乗会である。テントには、すでに希望通りのホイールが装着された愛車が準備されている。試乗用ホイールとして用意されたのは、

・キシリウムプロカーボンSL USTディスク
・キシリウムプロカーボンUSTディスク
・コスミックプロカーボンSL USTディスク
・コスミックプロカーボンUSTディスク
・コメットプロカーボンSL USTディスク
・コメットプロカーボンUSTディスク

というディスクブレーキ用の計6モデル。
「マヴィックは、キシリウム、コスミック、コメットという3種類のリムハイトを持つカーボンホイールに、剛性が高いSLグレードと、快適性の高いノンSLグレードを用意しています。リムはSLもノンSLも同じもの。違うのはハブとスポークとスポークパターンで、それによってホイールの剛性バランスを変えているんです」(村上さん)。ここまで目的に合わせて多数のモデルを揃えているメーカーも珍しいが、難しいのはSLとノンSLの選び方だ。SLのほうが剛性が高くかかりがよくなるが、SLだと硬すぎるためノンSLを選ぶプロ選手もいるという。
「プロが使っているもの・価格が高いもの=いい機材というイメージがあると思いますが、大切なのは、走り方・脚質・走る場所・自分のフレームにどれだけマッチしているかです」と吉本が言う通り、ホイールの良し悪しは使ってみなければわからない。

ロードホイール座談会

今回の試乗ではディスクブレーキ仕様のカーボンホイールが6モデル用意された。いずれも25Cと28Cのサイズのチューブレスタイヤをセットする

ロードホイール座談会

午後の部テストライドスタート! 稲城中央公園を出発して、〝オネカンライダー〟の練習スポットでもある小山田緑地周辺に向かい、その周回路にてライドを行った

テストライドには、本誌インプレスタッフ陣に加え、プロコーチの安藤隼人さんや、トライアスロンコーチの太田麻衣子さんもライドゲストとして帯同。参加者はアップダウンのあるコースを周回しながら興味のあるホイールをじっくりと堪能した。キシリウム⇔コスミック⇔コメットというリムハイト違いはもちろん、同シリーズのSLとノンSLを交互に試す参加者も多く、「確かに自分の走り方ではノンSLのほうが良かった」と納得する姿も。イベント後には気に入ったホイールを長期貸与してもらえるというかなりオイシイ特典付きなので、「自分に合ったホイール探し」に熱が入る。数時間にわたる試乗の後も、インプレのテスターに意見を求めたり、参加者同士で交流を深めたりと、各々ホイール遊びを堪能したようだ。

ロードホイール座談会

ライドを引率してくれた安藤さん。ホイールのみならず、フォームやペダリングについても参加者にアドバイスをしてくれた

ロードホイール座談会

ライター安井と熱心に意見を交わす参加者。誌面でお馴染みのインプレライダーとも話しができる貴重な機会となった

ロードホイール座談会

レース会場でお馴染みの黄色い〝マヴィックカー〟も登場

ロードホイール座談会

ライドの集団には最近ニュートラルサポートに投入された3輪モーターサイクル、ヤマハ・ナイケンGTも帯同するという、レースさながらの豪華かつ万全なサポート!

今回のイベントは座談会・試乗だけでなく、この試乗で用意されたホイールのうち参加者が気になったモデルを、そのまま3ヶ月間レンタルできるというスペシャルな特典も用意された。そして参加者たちは自分が気になったホイールを装着し、そのまま帰路へとついた(参加者自身のホイールは後日運送便で自宅へと届けられる)。参加者たちの3ヶ月使用してのインプレッションは後日、本誌またはこのウェブにてお届けする。

ロードホイール座談会

メカニックサービスからライド時の帯同まで、村上さんを始めマヴィックスタッフの方々の鉄壁なサポートに支えられてイベントは無事に終了した

ロードホイール座談会

メーカーとメディアと読者の接点を設けることで、機材に関して理解を深めてもらいたい― そんな願いを込めて開催された『ロードホイール座談会&MAVICプレミアムRIDE』。今後はタイヤメーカーやフレームメーカーでも同様のイベントを行いたい、とは本誌編集長・吉本の弁。次の展開をお楽しみに。

 

参加者コメント

ロードホイール座談会

新谷量太さん

ロードバイク歴6年
愛車:トレック・ドマーネ

今年(2019年)の6月に買った2台目のバイクからディスクロードに乗り始めました。以前のリムタイプでもホイールを変えたら走りが良くなったので、ゆくゆくは今のバイクのホイールも変えたいと考えているので、今回はそのために知識や経験を得るために参加しました。ホイールの違いって価格や回転の滑らかさくらいしか分からないのですが、座談会で皆さんのお話を聞いてみると、メーカーの製品づくりの考え方、パーツ一つ一つについてもいろいろ考えて作られていることを知りました。
チューブレスタイヤについてはネガティブな部分も行きつけのお店の方から聞いていたので導入は考えていなかったのですが、ポジティブな面も生きるようなので体感してみるのが良さそうですね。試乗ではコスミックのSLとノンSLを乗りましたが、走り出しはチューブレスタイヤの滑らかさにびっくりしました。上りでも自分のホイールよりも重いギヤで上っていける感覚があったのは、やっぱりホイールの良さが寄与しているんでしょうね。今回は速い方と一緒に走ることができたのも楽しかったですし。新しい知識や体験ができてすごく勉強になりました。

ロードホイール座談会

橋本良一さん

ロードバイク歴1年未満
愛車:キャニオン・アルチメイトCF

以前はMTBに乗っていましたが、今年(2019年)の夏からロードバイクを始めてディスクロードに乗っています。高級なホイールはなかなか手を出すことができないので、今回のイベントでそれがどんなものか確認してみたかったんです。座談会はとても面白かったですね。普段、誌面などを見ているとはいえ、選手やメーカーの方の声を生で聴くことができたのは貴重な時間でした。メーカーの方も自転車が本当に好きなんですね。
オネカンは走っているのですが〝裏オネカン〟(今回の試乗コースを含む)は上りがきつくて大変でした。普段はローギヤ30Tですけど、それが試乗用ホイールでは28Tになったのでギヤ比は重いにも関わらず、走りの重さはなかったです。それってすごいですよね! しかも普段使うアルミホイール(カンパニョーロ・ゾンダ)よりも乗り心地に硬さがない上、走りも軽いです。コスミックカーボンのSLはスピードの維持がしやすくて、エアロ効果は大きいのかもしれません。やっぱりそういう違いは実際に乗ってみないとわからないですね。次のホイールはシャマルウルトラとかボーラWTOとかも考えていたのですがコスミックもありです。これから乗って楽しいでみたいですね。

ロードホイール座談会

今井大輔さん

ロードバイク歴7年ほど
愛車:BMC・ロードマシーン

ロードバイクに乗る前は元々MTBにも乗っていたのでディスクブレーキの効果は感じていました。以前に(リムブレーキの)カーボンホイールで草津の山道を下ったときに全然止まらなくて怖い思いもしたのでカーボンリムのイメージは悪くて……。昨年あたりからロードでもディスクが本格的に普及し始めてきたので乗っています。座談会はいつも誌面で見ている〝知った顔〟が話しているのを聞くのは、記事が目の前にあるような感覚で夢心地でした(笑)。ディスクブレーキは空力的なデメリットが少ないことをも知ることができましたし、知っていることから知らないことまでいろいろな話題が出ましたけれど、本当に興味深い話ばかりでした。
今回、試乗や座談会に参加してみて、それぞれの製品に個性があって、自分の走り方によってホイールを合わせて選ぶのが良いことを改めて理解しました。理屈ではわかっている部分もあるのですが、お店での試乗会だとちょい乗りだし、今回のような上り、下り、コーナー、時速も40km以上出せるバリエーションが豊富な本格的なコースで試せることはないので貴重な体験でした。

ロードホイール座談会

小川剛司さん

ロードバイク歴10年
愛車:キャノンデール・スーパーシックスEVOハイモッド

(リムブレーキの)バイクはこれまで7台くらい乗ってきましたけど、ディスクロードはこのキャノンデールが初めてです。座談会は普段自分が考えもしないような話を聞くことができたのでとても興味深かったですね。インプレをやっている方は、単に流行に乗るだけでなく、それをかみくだいて自分の好みや走り方に合わせて実際に商品を買っているのが分かったので、今まで以上に記事に対する信用を置けそうです。
ホイールは試乗がなかなかできないですし、ショップの試乗会やイベントで乗ることができてもその時間は短いので、ホイールを選ぶ際このホイールは何W出力が抑えられるとか、数値の部分を重視することも多くて、それで買ってから後悔することもありました。でも、今回のように時間をかけて乗ることができると、モデルによる走りの違い、またその良し悪しをしっかりと感じることができたので、とても面白かったです。今回はSLタイプを乗りましたが、キシリウムは走り出しや上りが軽いですね。コスミックはスピードが上がるととても乗りやすさを感じました。またこうしたイベントがあったら、ぜひ参加したいです。