プロ直伝! 洗浄機を使った洗車のコツ
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https://www.cyclesports.jp洗浄機を使いこなすことができれば、洗車の効率は大きく上がる。特に、車に積み込む前に泥汚れをすぐ落とす必要のあるシクロクロス大会やMTB大会では大活躍する。今回は、便利なポータブル洗浄機を使ったプロ直伝の洗車術をお教えしよう。水道の奪い合いになり、電源確保も望めないシクロクロス・MTBの大会会場はもちろんのこと、自宅でのロードバイク洗車にも応用できる。
“水の当て方と洗う順番”にコツがある
皆さん洗浄機を使った洗車には興味があるが、どのように水を掛けたらいいのか? 盛大に水を掛けて問題ないのか? ということが気がかりで、なかなか使用に踏み出せないのではないだろうか。
しかしそんな心配はしなくていい。洗浄機の使い方と洗う順番を踏まえればメカトラブルの可能性はなくなり、素早く・効率良く洗車ができるようになるのだ。
2018年12月開催の「宇都宮シクロクロス」の会場にて、宇都宮ブリッツェン シクロクロスチーム専属メカニックの廣瀬正高さんにそのコツを教えてもらった。
POINT1 なるべく上側から掛ける
「できるだけ上側か斜め上側から水をかけるのが大事です。部品やフレーム内部への水の侵入の可能性を減らせます。とはいえ、極端でなければ多くの部分は水をどこからかけてもそれほど問題はないので、安心してください」と廣瀬メカ。
「でも、タイヤは注意が必要です」。写真のように、上から掛けないとタイヤ内部に水が侵入し、トラブルのもととなる。タイヤ嵌合部に真横から掛けないようにしよう。特にチューブラータイヤの場合は水の侵入で剥がれる可能性があるので注意だ。
BB周りなどの駆動系も同様にできるだけ上側から掛け、不要な水の侵入を避ける。
POINT2 噴射モードの使い分け
洗浄機には”霧状モード”と”1点集中モード”が付いているものだが、どう使い分けるのか?
「基本は霧状モードで、泥汚れがひどく特に粘着質で落ちにくいときには1点集中モードを使いますね。汚れの状況に応じて使い分けましょう」と廣瀬メカ。
POINT3 洗浄箇所の順番
シクロクロスレース会場での洗車の場合、洗浄していく箇所にも効率の良い順番がある。ここまでで紹介した水の掛け方を守りつつ、次の順番で行っていくと良い。なお、MTBとロードバイクにももちろん応用できる。
①チェーン周りや駆動系の汚れを先に水で落とす
②タイヤ周りの汚れを落とす
③フレーム周りの汚れを落とす。特に”裏周り”と呼ばれるダウンチューブ裏やBB裏、シートチューブ裏などは先に落としておくと良い。
④ディスクブレーキにはなるべく掛けない方がいいが、泥が詰まっていることも多いので、最低限は掛けて落としてやる
ここまでやったら水分をウエスで拭き取り、チェーンなど駆動部に注油をしてからバイクを車に積み込もう。良い気分で帰路につけること間違いなしだ。
動画で解説〜プロの場合は現場で完全に洗車する
なお、プロチームの場合はレース終了後にディグリーザーと水で泡立てた中性洗剤を使用し、完全に洗車してしまう。動画でその手順を紹介するので、ぜひ参考にしてみよう。
ボッシュのポータブル洗浄機「フォンタス」がお薦め
今回廣瀬メカニックが使用していたのは、ボッシュが2018年に新しくリリースしたポータブル洗浄機「フォンタス」だ。バッテリー駆動で電源がいらないうえ、あらかじめ内部タンクに水を貯められるので、水源も必要ない。
ブリッツェンのメカニック陣も気になっていたというこの洗浄機。使ってみた感想は?
「とにかくコンパクトで持ち運びしやすいのがいいですね。ふだんはチームカーに電源を確保して洗浄機を使っているのですが、そうした大掛かりな荷物を減らせるのは大きなメリットだと思います。水圧もちょうどいいと感じました。
また、大会会場だと水道の取り合いになったり、電源確保が難しいので、一般のサイクリストにとってはメリットがより大きいでしょう」
問:ボッシュ コールセンター
TEL:0120-345-762
(SPEC)
●価格:6万5000円(税込)
●水圧モード/吐出圧力/吐出水量/2.5Ah使用可能参考時間
・弱:0.4MPa/1.6(L/分)/約45分
・中:0.8MPa/2.3(L/分)/約30分
・強:1.2MPa/2.7(L/分)/約15分
●充電時間:約60分(2.5Ahバッテリー)
●内蔵水タンク容量:15L
●噴射用ホース長: 4m
●標準付属品:
・スプレーガン
・スマートブラシ
・噴射用4mホース
・ボッシュDIY用18V 2.5Ah バッテリー
・充電器