メリダ・リアクトがフルモデルチェンジ!第4世代は最も速く快適なエアロオールラウンダーへ進化
新城幸也が所属するチームバーレーン・マクラーレンに機材を提供する「MERIDA(メリダ)」から、エアロロードシリーズ「REACTO(リアクト)」の第4世代モデルが2021年ラインナップとして発表された。
2011年に登場し、これまで数々の改良が施されてきたメリダのエアロロード「リアクト」は今年、2020年ツール・ド・フランスを前に更なる進化を遂げる。
2011年に初めて登場した初代リアクトは、当時プロトンの中で広まりつつあったエアロロードの先駆け的存在だった。フォーク、シートチューブ、シートポスト、フレーム後部に当時の新たなトレンドを汲んだエアロ形状を採用し、ケーブルがすべて内装化され、Di2専用モデルも用意されていた。
2012年にはエラストマーインサートがS-FLEX シートポストに追加され、エアロロードカテゴリーでは類を見ない快適さを実現。
そして飛躍的に進化したのは、2013年にTEAM LAMPRE MERIDA(チームランプレ・メリダ)の発足と共に発表された第2世代リアクト。このモデルはスプリンター、そしてアタックが得意な選手のためのエアロロードだった。
このリアクトの空力性能は、それまでTTバイクであるWARP TT向けに行ってきた細かな要素を数多く採用し、世界最高のものとなった。2014年にはドイツのTOUR誌が行ったエアロロードの大規模な風 洞テストで、オールラウンダーモデルのSCULTURA(スクルトゥーラ)と比べ、100km走行時に2分以上のアドバンテージを記録し、空力性能第2位に輝いた。またヘッドチューブ剛性やパワー伝達性能の評価でも、素晴しい結果を残した。加えて重量や快適さは、エアロロードとしては驚異的だとの評価も得ていた。
その後、2018年シーズンには、数々の変更を施した第3世代リアクトをツール・ド・フランス前に発表。フレーム重量を240g削減して空力性能を8ワット高めた一方で、新たにディスクブレーキモデルもラインナッ プ、また整備性をできるかぎり簡単にする工夫も施した。
そしてリアクトは、メリダがサポートするチームたちの「マスト」バイクとなり、その快適さ、空力性能、 全体的な走行特性は、世界のサイクリングメディアにも強い印象を与えた。
しかし、このモデルがベストであることは永遠には続かない。すでにクラス最高であったこのエアロロードをさらに進化させるべく、メリダはさらなる努力を行った。
そして今回、満を持して登場したのが、空力性能をかつてないレベルにまで高めた第4世代リアクト。これまでのモデルのDNAを受け継ぎながら、大幅な変更やアップグレードが施され、クラス最高水準の空力 性能とオールラウンドなパフォーマンスを備えたモデルとなった。
今回の開発にあたっての主な焦点は空力性能であったものの、軽量化などの他の特性や改善点も取り入れ、完璧なエアロオールラウンダーを目指した。
965gとなったフレームはディスクブレーキ専用に設計を見直したことで全体バランスの最適化と85gの軽量化に成功。コクピットとフロント周りは、ケーブル類を内装化し、2ワットを削減。加えて、フォークはフレームと、より一体感のあるデザインにすることで、さらに2ワット削減する。
また接合位置を下げたシートステーや、外部から隠したシートポストクランプとスルーアクスル、巧みに一体化させた流線型のディスククーラーも、空気抵抗のさらなる削減に貢献している。
また、空力性能だけでなく、エアロバイクで見落とされがちな快適さや操作性も配慮した。カーボンレイ アップや驚くほどしなやかなS-FLEX シートポストにより、REACTOはエアロロードバイクとしてクラス最高の快適さをも備えている。そしてタイヤクリアランスは最大30mmまで対応している。
その他にも変速性能を向上させるダイレクトハンガーの採用など、新たな特徴や改良点を取り入れ、風洞 施設でのテストや、CFD(流体解析)でシミュレーションを行なった新型REACTOはMERIDA史上最も速く、かつ最も快適で、場面を選ばないオールラウンドなエアロロードとなっている。
【動画】新型REACTOをファーストインプレッション!