女性ビギナーサイクリストが挑戦! Zwift Academy ROAD体験レポート(前編)
目次
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サイクリスト向けの世界的なオンライントレーニングのプラットフォームである「Zwift(ズイフト)」は、天候や路面状況に左右されることなく室内で安全にバーチャルサイクリングが楽しめることなどから、世界中のサイクリストからの支持を受けています。また、バーチャルサイクリングを楽しめるだけでなく、ワークアウトやレースといった充実したトレーニングメニューが常に発信され続けることも魅力のひとつ。自分の限界値を更新し続けたいサイクリストは、ワークアウトやレースに参加することで効率的にパフォーマンスをあげることができます。
今回は、8月に自転車を購入したばかりである初心者ライダーのまるさんに「Zwift Academy ROAD 2020」のワークアウトを体験してもらいました。彼女の初めての挑戦を、前・後編に分けてお届けします。
「Zwift Academy ROAD 2020」を体験してもらう、まるさん
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フリーライター、ヨガインストラクター
両親の影響で幼少期より水泳・サーフィン・テニスなどに親しむ。大学生のころに「トライアスロンに出たい」とマラソン・OWSにソロで出場するも、未経験であったロードバイクへの精神的ハードルが高く、諦めていた。春に知り合った友人たちがきっかけで8月にロードバイクを購入、10年越しの悲願を叶える。
Zwiftが提供する、全サイクリストに向けた「ワークアウト」とは?
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アプリのトレーニングからメニューを選べる。右下のFTPを入力すると負荷を自動で調整してくれる
2015年にZwiftアプリケーション上での提供が開始された「ワークアウト」は、ライドの楽しさだけでなく、効率的にパフォーマンスを上げるためのトレーニングに最適なメニューです。
現在アプリケーション内には2171種類のメニューがあり、30分程度の短時間のワークアウトやインターバル走や長距離ライド向けのトレーニングなど、自身の予定や体力に合わせた選択をすることができます。
同じトレーニングメニューを行うグループワークアウトやミートアップでは、コース内を走行しているライダー同士が互いに励まし合うことで、一人では決してなし得ないようなメニューも高いモチベーションを維持しながらトレーニングに臨むことができます。
ワークアウトを行うにあたり、事前に実施して欲しいのが「FTPテスト」。FTPとは1時間出力し続けられるパワーのことで、正確なFTP値を測定しておくと、ワークアウト内のトレーニングの負荷が自分のパフォーマンスに見合ったレベルに調整されます。FTPの測定方法はあとで出てくる体験記「FTP測定編」で詳しく説明されています。
事前に知っておきたい、トレーニング強度を示す「パワーゾーン」とは?
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FTPに基づくパワーゾーン
パワーゾーンは、自身のFTP値に基づいてトレーニングの目安となる強度を6つのゾーンに分けたものです。ゾーンレベルが上がるほどきつくなり、出力可能な時間は短くなります。長距離ライドを楽に走りたいならエンデュランスで2時間走る、ヒルクライムを速く走りたければSST〜FTPで20分走るなど、パワーゾーンを知ることで、目的に合わせたトレーニングをおこなうことができます。Zwiftのトレーニングメニューのグラフの色はリカバリー(グレー)、エンデュランス(青)、テンポ(緑)、FTP(黃)VO2Max以上(赤)と分かれていおり、鍛えたいゾーンがある場合はその色が多いメニューを選びましょう。
はじめてのZwift体験【準備編】
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スマートトレーナーを使用すると斜度によって負荷が変わるため、よりズイフトが楽しめる
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インドアトレーニングに最適な「ビオレーサー・トレーニングショーツ3.0ベイパー」。次世代のパッドを使用している
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室内トレーニングは外で走るより大量に汗をかくためタオル必須
続いて、Zwiftに必要な機材について紹介していきます。
・Zwiftアプリ
・ロードバイク(キャニオン・アルティメットCF SLディスク8.0 Di2 Aeroを使用)
・スマートトレーナーorクラシックトレーナー+パワーメーターorスピードセンサー
・デバイス(PC、Mac、iPad、iPhone、Android端末)
スタートアップに必要な情報をさらに詳しくしたい方は
『ZWIFT(ズイフト)公式! 完全スタートガイド 何をそろえたらいいか、まる分かり!』へ。https://www.cyclesports.jp/topics/12463/
初心者のわたしが、あって嬉しかったものたちを以下で紹介します。
●インドアトレーニングに特化したウェア(ビオレーサープロ)
初心者もしくは女性特有なのかも知れませんが、長時間サドルにまたがることに慣れていないため、サドル痛や股ずれに泣くことが。今回、室内トレーニングに最適な次世代パッド「VAPOR(ベイパー)」が導入されたビオレーサープロのトレーニングショーツ3.0ベイパーを使用してみて、フィット感がもたらす圧倒的安心感に驚きました。
また、めちゃくちゃ汗をかくので下着は透湿性の高いスポーツブラの着用がおすすめ。
●タオル、スポーツ用ヘッドバンド、扇風機などの汗対策用品
サウナに入るより汗をかきます。思っていた以上の、尋常じゃない量です。今まで経験したどんな競技よりも汗をかいた気がします。汗が滴ってきて目に入り集中が削がれるので、髪の毛は事前にまとめることをおすすめします。
はじめてのZwift体験【FTP計測編】
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真剣な表情でペダルを回し続ける
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ランプテストライトは1分ごとにパワーを10Wずつ上げていく。ペダルが回せなくなるとテスト終了。
準備ができたら早速、ワークアウトを実施するためのFTPテストを受けます。
初めてテストを受ける場合や、初心者、体重の軽い人、女性は「ランプテストライト」を選択してください。
とにかくまずは、やってみること。画面上に出てくるインストラクションに従い、自分が1時間平均して維持できる仮想のワット数 (パワー) の最高値を計測していきます。最初の8分間のフリーライド(ウォーミングアップ)を終えたあとに1分ごとにパワーが10Wずつ上がっていきます(通常のランプテストは20Wずつ上がります)。どの数字がどれほど厳しいものなのか、まだ実感としてわかっていないので、画面で表示される指示にしたがって重くなっていくペダルをひたすら漕ぎ続けます。スマートトレーナーの場合はギアチェンジが不要なので、パワーを出すことに集中できます。
最長39分間のメニューですが、後半にかけて本当に辛くなります。パワーが落ちると、「MORE POWER!」って怒られた。自分との戦いです。これからはじめようと思っている皆さんは心の準備をしてください。
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こちらが9月に実施した第一回目のFTP計測の結果です
わたしのトレーニングライフの幕開けとなる、記念すべきFTPは126Wです。これを叩き台にして、トレーニングの負荷が調整されるのですね。正直なところ、踏めているのか踏めていないのか、パワーを出せているのかどうかさえわかりませんでした。でもいい、すべてがこれからなので!
はじめてのZwif体験【ワークアウト編】
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グループワークアウトはみんなでまとまって走ることができる
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レストでは励ましのメッセージを送り、コンパニオンアプリからコミュニケーションを取ることもできる
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心拍が185と非常に追い込んでいることが伺える
FTP計測を終えたあと、ワークアウトに参加してみました。今回選んだのは、ちょうど公開されたばかりのメニューである「Aerobic Power」。SNSではすでにワークアウトを実施した人の呟きを確認することができるので、メニューに臨む前に情報を得ることができるのも心強いですね。
実施3時間前に、エネルギー源となる食事(炭水化物メイン)を食べ、万全の状態で挑みました。
画面右には、同時刻に同じグループワークアウトに参加している世界各国の女性ライダーたちが表示されており、 “みんなで同じつらさを共有し、頑張っている”状況を確認することができます。トレーニングメニューの黄ゾーン(ゾーン4)が長く続くとしんどさのあまり真顔&無心状態になり、赤ゾーン(ゾーン5〜)が近づくにつれ、ドキドキ。
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グループワークアウトの結果。きれいなグラフを描けている
第一回目を無事に終えた結果がこちら。黄ゾーン(ゾーン4)×
同じワークアウトを遂げた仲間たちからは次々に、「参加してくれてありがとう」、「みんなのおかげでがんばれたよ」のメッセージのやりとりが。超、同感!! ちなみにこちら、女性限定のイベントだったんですよね。
一人で黙々と漕ぎ続けたFTP計測で得るそれとは異なり、ワークアウトで得られる“世界とつながる”感覚による達成感がZwiftの醍醐味だなと思いました。
Zwift Academy ROAD 2020
イベントに参加してポテンシャルやパフォーマンスなど、自分自身をアンロックしよう。期間中に8つのワークアウト、4つのグループライドまたはレース参加すればZwift Academy ROAD 2020卒業となる。ロードだけでなく、ランやトライアスロン向けのプログラムも用意されている。
詳細はコチラ→https://zwift.com/ja/academy
初心者にもZwiftをおすすめしたい理由
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Zwiftでは初心者も上級者も関係なく楽しめる
8月にロードバイクを購入してからというもの、友人たちによる手厚いバックアップのなか外で一緒に走っていますが、一人で外を走ることには恐怖感を抱いています。
クリートの付け外しに難儀して立ちゴケをした日には流血しながら家までの道のりを帰り、峠を上るにもダンシングができずに、ひたすら踏み続ける修行の日々。
信号があるルートはなるべく避けたいし、上るのはいいけど、スピードが出ると怖いから下りたくない。今までわたしが“ハードルが高い”と思っていた要素を、実感として体験しているわけです。
今回Zwiftを体験してみて、前述の環境的不安要素をすべてとっぱらった状態、ストレスフリーでトレーニングできることが、わたしのような超初心者にとっての最大のメリットだと思いました。また、トレーニング理論に基づいた効率的なメニューの充実に併せ、世界中のライダーの存在をリアルタイムで感じられることで、“トレーニングはつらい”という概念が覆されます。
「みんながいたからがんばれた」というメッセージに、「Ride On!(Zwiftのいいね)」を50回ぐらい押したい。
わたしが参加したZwift Academy ROAD 2020のワークアウトは、パフォーマンス向上に効果のある要素がぎゅっと詰め込まれたメニューのひとつ。プロ契約が目的ではない初心者の人にも、ぜひ体験してみてほしいなと思います。 次回後編では、Zwift Academy ROAD 2020内でレースに挑戦! また、8つのワークアウトを完了した場合にFTP値がどれほど向上するのか、その結果をお伝えしたいと思います。楽しみ!
機材協力:キャニオンジャパン
衣装協力:クランノート
撮影場所:ルブリカント アラカワベース