メキシコでコロナウイルス自粛後初の2000人超規模のレースイベント「GFNY」開催
目次
GFNYとは
GFNY(グランフォンドニューヨーク)は世界最大のアマチュアグローバルサイクルロードレースシリーズである。2010年ニューヨークから始まり、2019年には16か国20レースを開催するまでに成長。 イタリアのGran Fondoをコンセプトに標高差1000m超、150km前後の本格的なレースをアマチュアホビーレースとして提供している。Be a pro for a day(1日限定プロ体験)をモットーにだれでも参加でき、家族も友達も楽しめるイベントになっている。
コロナウイルスにより、2020年3月から8月まで予定されていた全てのレースが中止を余儀なくされたが、8月31日アルプス・ヴォジャニーにて行われたGFNYフランスを皮切りに10月25日フロリダ・セブリング大会も決行した。
シリーズ戦のひとつ、メキシコで開催された「GFNYコスメル」
GFNYコスメルは、今回で第7回を迎える北中南米ではちょっとした名物レースである。メキシコ・カンクンの離島、コスメル島2周の160kmのレースは、観光も楽しめるとあって人気が高い。コスメル島はカリブ海の楽園と名高いビーチリゾートで、どこまでも青く澄んだ空とエメラルドグリーンの海が人々を魅了している。コースはほぼ平地だが、途中、季節風の影響で強い向かい風の区間があり、そこではKing of mountainならぬKing of windを表彰する区間が設けられている。参加者は毎年フルコース(160km)で1200人、ハーフコース(80km)で1000人ほど。新型コロナウイルスの影響を受けた今年も同じ程度の参加者となった。
主催者Daniela Gad氏からのコメント
この1年、すべてをこの日にささげてきました。今年はコスメル島へのアクセスが制限され、島への定期便も出ないような状況が続くなど、大変な時期を過ごしました。経済的に苦しい状況の中でも、政府から指示された衛生対策を整え準備に臨み、今回、最高の天気の下、2200人の参加者を迎え、GFNYコスメルを開催することができました。参加者からもイベントについて良い評価をいただきました。すべての関係者の方に、心から感謝を伝えたいです。
海外レースでのウイズコロナの対策とは?
日本でもイベントを開催するのは、まだまだ難しい時期である。メキシコでも、ロックダウン後、大規模なイベントは軒並み中止となった。今回、政府から指示されたガイドラインを守り、感染予防対策を徹底し、GFNYコスメルが開催された。
前日のエキスポでは、入場時の体温確認、ハンドジェルでの消毒、衣類へのアルコール消毒があった。コースは、混雑を防ぐために、ダウンタウンに入ったラスト30kmが直前で変更となり、80kmの周回コースは約74kmとなった。また、エキスポに並ぶとき、スタート地点に並ぶとき、ゴールしてからエイドにいるときには、1.5mのソーシャルディスタンスを保ち、マスク着用が義務付けられた。マスクをする習慣がない海外では、今までになかった光景であった。
また、イベント運営以外のところでは、カンクンからコスメル島をつなぐフェリー運航は今でも半減となっており、昨年までと同じスケジュールで考えていた参加者たちの中にはフライトを逃してしまった人もいたようである。カンクン空港では、不安定なフライトスケージュールにより、私自身も振り回されてしまった。宿泊施設、レストランなどでも入場制限があるなど、レース参加から帰宅まででは、コロナの影響を感じざるを得なかった。
協力関係にある日本のツール・ド・ニッポンシリーズも、8月31日熊谷バーニングマンレースを再開し、GFNYグッズをプレゼント協賛した。
GFNYシリーズは、まだ日本では体験することのできない150km前後の山あり谷ありのコースを走ることができる。海外レースはハードルが高く感じられるかもしれないが、まるでプロのようなロードレースを全ての人が体験できるのがGFNYである。ぜひ、一度その素晴らしさを体験してみてほしい。
また、2022年にはGFNY日本開催を目指し活動をしているので、そちらも楽しみにしていただきたい。
現地記者:Huekapipo YOH
GFNY日本親善大使としてGFNY日本開催を目指し活動中。メキシコを拠点に、北中年米のアマチュアレースを中心に参加している。ポカリスエットメキシコアンバサダーとして普及活動も。本業はサラリーマン。
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ネット記事インタビュー : Mexitown