ボントレガー・アイオロスRSLがエアロなラインナップ拡充
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ホイールブランド「ボントレガー」から新作情報だ。2020年に発表された軽量ディスクブレーキホイール「アイオロスRSL」のラインナップに、リムハイトのバリエーションが追加された。ディスクブレーキのみを設定したホイールで、かつエアロであることがポイント。
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今回追加されたのは、リムハイトが51mm、62mm、75mmの3種類。いずれもRSLグレードだ。ハイトの高さからもわかるとおり、どれも空力性能を重視したモデルである。ボントレガーは、各リム高について以下のように説明している。RSL37が上りやスプリントで有効であったのに対して、51mmはオールラウンダー。あらゆるシーンで使いやすいモデル。62mmはスプリンターや、より高速域を常用したいライダーに。そして75mmはトライアスロンやTTでの使用に向く。
リムの素材にはトレックの定番素材OCLVカーボンが用いられ、その形状は3次元シミュレーションのCFD解析によってデザインされた。これまでの解析は2次元でのもので、リムの断面形状の特にカウル部分の形状の解析が中心だった。3次元になることでタイヤ形状、リム内側の形状、タイヤ取り付け部周辺の外側の形状、ニップル取り付け部分、スポーク形状を要素に入れて解析。トレックは、ホイールのように回転しながら様々な角度から風を受けるものの空気抵抗について、より正確にシミュレーションできる手段を手に入れたのだ。ハブはDTスイス・240のラチェットを使用。
クリンチャー仕様で、チューブレステープを用いれば、チューブレスレディ仕様として使うこともできる。
タイヤは太さ25C以上を想定
サポートするトレック・セガフレードチームが25C幅のタイヤを常用していることを踏まえて、新作アイオロスRSLの3モデルはすべてリム内幅が23mmに設定されている。つまり25Cタイヤを使用したときに空力性能、転がり抵抗の性能がベストになるように設計されている。前作にあたるボントレガー・XXXシリーズと比べて、空気抵抗が減り、安定性が向上している。
マス・ピーダスンが語る、アイオロスRSLの魅力
アイオロスRSLの開発にあたっては2019年ロード世界チャンピオンのマス・ピーダスンがテストライダーを務めた。
「アイオロスRSL51はデンマークのラフな道で使っても快適性が高い。チューブレスレディタイヤと組み合わせて使っている。XXXも速いホイールでしたが、それを上回ることを感じられる。オールマイティーに使えるモデル。RSL62はもっといい。パリ~ニースのようなレースだったらこちらをチョイスすると思う。僕の場合はRSL62をメインに使ってシーズンを過ごす。ちょっと重量はあるから山岳ステージでは使わないけど。ゴールスプリントで勝負が決まるレースでは、リヤにRSL75を使うのもいいと思っている。
今シーズンは、コロナウイルス禍もあるけれどモチベーションは高い。パリ~ルーベを楽しみにしている」
ボントレガーの検証では、マス・ピーダスンが1500wでスプリントした場合、アイオロスRSL62+チューブレスレディタイヤとXXX6+チューブラータイヤを比較すると200mのスプリントで1.6mの差が生まれるとしている。
ボントレガー・アイオロスRSL51
リムハイト:51mm
重量:1410g
対応タイヤ幅:25C~45C
スポーク本数24本
価格:32万3950円
ボントレガー・アイオロスRSL62
リムハイト:62mm
重量:1520g
対応タイヤ幅:25C~45C
スポーク本数24本
価格:32万3950円
ボントレガー・アイオロスRSL75
リムハイト:75mm
重量:1645g
対応タイヤ幅:25C~45C
スポーク本数24本
価格:32万3950円
すべて12mmスルーアクスル対応、ディスクブレーキローターはセンターロックタイプ。
セカンドグレードのアイオロスPRO51も
アイオロスRSL51の形状を受け継ぎ、リムに使用するカーボンの素材をダウングレードしたのが、アイオロスPRO51。重量は180gアップ、価格は約11万円下がる。
リムハイト:51mm
重量:1590g
対応タイヤ幅:25C~45C
スポーク本数24本
価格:20万2400円
※モデルによって、注文可能時期が異なる。アイオロスRLS51、アイオロスPRO51は注文可能。RSL62とRSL75は注文可能時期未定