トレックの王冠「ドマーネ」がモデルチェンジ
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ロードバイクで走れるフィールドを拡大すべく、快適性を追求してきたドマーネ。その源流は、ツール・デ・フランドルやパリ~ルーベといったクラシックレースで勝つことを使命としたレースバイクだ。フレーム素材にはOCLV800カーボンを使用。前作に対して300gの軽量化を達成している。
ラテン語で「王冠」を意味する名前を与えられたこのバイクは、2012年に当時名を馳せたファビアン・カンチェッラーラがクラシックレースを戦うためのモデルとして初登場。
本当に必要なものを残す
レースバイクとしてはマドンと一線を画する長いホイールベース、寝かせ気味のヘッドアングル、深いBBドロップを持つジオメトリ、ISOスピードというシートチューブとトップチューブの交点にベアリングを介してしなりを与える振動吸収機構が搭載されるなど、当時のロードバイクの概念を打ち破る設計が多数搭載され、快適性と速さの両立を狙ったバイクとして注目を集めた。4世代目となる今作では、これまでの世代で搭載されてきた機能の中から、本当に必要なものを残し、そうでないものはそぎ落とす刷新が行われた。
第2世代から搭載されてきたフロントのISOスピードは廃止、リヤのISOスピードにはその”しなり具合”を調整するためのアジャスターがついていたが、これも廃止。調整機構をなくして、コンパクトになったISOスピードに刷新された。これら、快適性装備の見直しは、昨今のホイールとタイヤの変化も影響している。どんどんと太幅になってきたことで、足回りで快適性を調整できる範囲が広がり、それならばとフレームに求められる快適性の範囲を見直して刷新したのが、新作の設計に表れている。
第3世代から採用されたエアロダイナミクスを意識したチューブ形状、ケーブル内装設計は継承された。ケーブルルートはステムの後ろからフレーム内へ入る前作に対して、フォークコラムの前側からフレームに入るルートに変更されて、よりスマートな印象になった。ダウンチューブ内のストレージは継続。サドルバッグに工具を入れる必要がなくなるのは、サイクリングで大きなメリットを感じられる。トップチューブにはバッグをマウントする台座もある。
ジオメトリは2種類、RSLとSLR
ドマーネの基本コンセプトであるロングホイールベースのジオメトリは、踏襲されつつ、RSLというレースに振ったジオメトリのモデルも用意される。ノーマルモデルとの違いは、ヘッドチューブが短く、ヘッドが立ち、それによってフロントセンターも短くなって、運動性能を重視したものになっている。ダウンチューブのストレージもない。
今回のモデルチェンジは同社のマドンの刷新と比べるとおとなしいもの。それだけモデルの熟成期に入ってきているということだろう。
トレック・ドマーネラインナップ
トレック・ドマーネSLR9
フレーム/カーボン フォーク/カーボン メインコンポ/シマノ・デュラエースDI2 R9200 ホイール/ボントレガー・アイオロスRSL 37 TLR タイヤ/ボントレガー・R3 700×32c ハンドル/ボントレガー・プロアイソコアVR-SF ステム/ボントレガー・RCSプロ サドル/ボントレガー・P3プロショートノーズ サイズ/44、47、50、52、54、56、58、60、62 カラー/メタリックレッドtoブルースモーク 参考重量/7.7kg 価格/159万3900円
トレック・ドマーネSLR7 シマノ・アルテグラDI2完成車価格/118万3600円
トレック・ドマーネSLR6 シマノ・105DI2完成車価格/107万2500円
トレック・ドマーネSL6
フレーム/カーボン フォーク/カーボン メインコンポ/シマノ・105 DI2 ホイール/ボントレガー・パラダイムコンプTLR タイヤ/ボントレガー・R3 700×32c ハンドル/ボントレガー・エリートアイソゾーンVR-SF ステム/ボントレガー・RCSプロ サドル/ボントレガー・P3プロショートノーズ サイズ/44、47、50、52、54、56、58、60、62 カラー/メタリックレッドtoブルースモーク 参考重量/9.0kg 価格/57万9700円
トレック・ドマーネSL6 eタップ スラム・ライバルAXS完成車価格/60万3900円
トレック・ドマーネSL5 シマノ・105完成車価格/44万7700円
※RSLおよびSLRのカスタムオーダープログラムProjec