エントリー用マウンテンバイクでも十分楽しめる!【MTBはじめよう! Vol.14】
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MTB(マウンテンバイク)を楽しむためには、最低限のスペックをクリアしたマシンが必要だ。しかしそのためにはそれなりの価格の自転車を買う必要がある。が、実はエントリー用MTBでも十分に楽しめるポテンシャルを持っている!? 目からウロコの特集をお届けしよう。
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10万円台のエントリー用MTBってどうなの!?
今回も教えてもらうのは、プロMTBライダーでインストラクターとして活躍する板垣奏男さんだ。
MTBでトレイルライドかグラビティライドと呼ばれる下り系の走り方を楽しむために持つべき最初の一台としては、①おすすめはトレイルバイクで、②油圧ディスクブレーキ仕様、そして③ドロッパーシートポストが装着されていること、が最低限の条件になると『マウンテンバイクの種類解説&はじめての一台選び』の記事で紹介した。
その場合ハードテールの自転車でも、ブランドにもよるがおおむね20万円以上の価格帯となってくる。正直、決して安い買い物じゃない。ましてや初めてスポーツ自転車を買う人にとって、たやすく出せる金額ではないだろう。
「確かに以前紹介した条件だと、それなりの値段になってしまうのは事実ですね……」と板垣さん。
それでは、それ以下の10万円台の価格帯の、いわゆるエントリー用MTBはどうなのだろうか?
「意外といいかもしれませんよ。試しに例として、スペシャライズドのロックホッパー コンプという、税込約12万円のモデルに乗ってみましょう」。
「下りを楽しく走るためにはサドルを下げるのが必須なのですが、逐一サドルを工具を使って下げてあげればいいんです。この自転車ならクイックリリースが付いているので、簡単に下げられますね」。
ということで、筆者も一緒に板垣さんと本格的なMTBパークで走ってみることにした。
実力高いぞエントリー用MTB!
軽やかにコーナリングし、ジャンプを飛び、ウィリーやマニュアルをキメる板垣さん。言われなければ、これがエントリー用MTBだとは分からないほどだ。
「いや実際に乗ってみて、正直ここまで走ってくれるとは思いませんでした。トレイルはもちろん、MTBパークでも十分よく走ってくれるなと感じました」と板垣さん。
筆者自身(普段から本格的なフルサスペンションのMTBでライドを楽しんでいる)も乗ってみたが、確かに驚くほど“いい意味でまともに”走ると感じた。
「この価格で油圧式ディスクブレーキを搭載していますし、29インチのホイールを装着しているのが良い働きをしていますね。トレンドがしっかりとおさえられています」。
「フレームが頑丈でしっかりしているので、割と本気で飛んだり跳ねたりしましたが、それに耐えうるものだと感じました。
上りも結構軽いです。クロスカントリーで実績のあるタイヤを履いているのが効いていますね。変速機も、前側がシンプルに一枚で後ろ側が幅広いギヤ比になっていて、現在の本格的なMTBの変速機の条件をしっかりと備えており、それも効果を発揮してくれます」。
「ですから、MTBを始めてみたいなと思っている人は、まずはこうしたエントリーグレードのもので良いので買ってみて、山道を走って楽しんでみることから始めてるのが良いでしょう。MTBとはどういうものなのか、それをまずは体感してみる、ということですね。今回乗ったロックホッパー コンプは、それを十分に感じられる一台だなと思います。ガンガン使い倒してテクニックをこれで磨いていきたい。そこから興味がより湧いてきたのなら、予算を奮発してよりグレードの高い仕様の自転車を購入していけばいいわけです」。
ちなみに、このロックホッパー コンプの場合は後からドロッパーシートポストを装着することも可能だ。そこを交換するだけでも、より本格的なライドを楽しめるようにアップグレードできるだろう。
「それから、山道だけじゃなくクロスバイクのように街乗りにも使えそうで、そこも良い点ですね。サスペンションが付いていて太いタイヤを履いているので、快適に市街地も走れるわけです。エントリーグレードのMTBだと、一台でそうした用途にも使える点もメリットとなります」と板垣さん。
なるほど。まずはエントリーグレードでいいから買ってみて、MTBの楽しさを味わってみる。それは賢い選択だろう。
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今回紹介したロックホッパーシリーズも、何と30%オフとなる。ぜひこのセールを利用して、最初のMTBを手に入れてみてはどうだろうか?
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