第106回ジロ・デ・イタリアを前に ゼッケン42番・新城幸也インタビュー
ジロ・デ・イタリア2023開幕の数日前、新型コロナウイルスに感染したジーノ・メーダーに代わって出場が決定した新城幸也（バーレーン・ヴィクトリアス）。
本誌の連載「アレ！アレ！ユキヤ」を担当する番記者・大前も急遽渡欧し、現地でインタビューを行った。
●メンバー発表から一転して出場が決まったことについて
複雑な気持ちですね。（交代になったのは）友達のジーノ（・メーダー）だし、ジーノはジロのためにがんばって練習してきたから、それを思うととても残念だった。逆に本人の気持ちになると、やるせない気持ちですよね。でも、ここに僕が来たからには頑張るしかないと思っています。
●チームに帯同するペリゾッティも「彼は経験を積んでるからな！」とジロ選出を歓迎。「一番の問題は犬のことだったな！」と家族のことにも気を配ってくれた
エシュボルン・フランクフルトのあと、少し休もうと思って1日練習を休んだその日に連絡が来たんです。明日12時のバスに乗ってジロに来なさい、と。
●チームの戦略は
タクティクスとしては、平坦ステージでは僕がジャック（・ヘイグ）をケアして、他の選手がジョナタン（・ミラン）をケアする。ジャックは、平坦では僕よりヤッシャの方が大きいから、ヤッシャかもしれない。
ダミアーノ（・カルーゾ）は放っておいても大丈夫で、サンティ（アゴ・ブイトラゴ）は未知数です。
●最初のTTはどう走る？
昨日、TTの試走に行ったけれど、何kmあるか知らなかったですよ。あの最後の上りは、TTポジションで上れるけれど、僕はTTポジションでは上らないと思う。うちのチームの何人かはシングルで60Tを入れているし、僕は58×46なので、インナーに入れると思いますよ。しかも最後のスタートだから、テレビにも映ると思います。
最後、というのは風が強くなるという予想です。だからダミアーノとジャックは前で走るんです。
うちのチームは以前、オーストラリアで一度失敗しているんです。ペリョ（・ビルバオ）が雨の中、走っています。それ以外の時間帯は晴れていたのに、です。だからもう失敗しないと思います。
●16回目のグランツール、5回目のジロについて
日本チャンピオンジャージを着てグランツールを走るのは本当にこれが最後かもしれない。全日本のためだけに帰国する労力、勝てる可能性、それに加えてグランツールに呼ばれるとなると、簡単なことじゃないです。今年はしっかり走ってきます。
