カンパニョーロ・スーパーレコードがフルモデルチェンジ
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カンパニョーロのラインナップにおける、最高峰「スーパーレコードEPS」がフルモデルチェンジ、「スーパーレコードワイヤレス」を発表した。無線シフター、トップ10Tの採用。エルゴパワーも形状を一新するなど、大幅に手が加えられた。
新形状になったエルゴパワー
カンパニョーロのアイデンティティであるエルゴパワーの形状が変更された。前作ではブラケットの先端がやや内側にカーブを描いていたが、それと比較すると直線的な形状になり、リーチもやや長くなっている。最大の変更点はシフトレバーのレイアウトで、これまで約30年シフトアップを親指で操作するようにレバーが配置されていたが、それが、ブレーキレバーのすぐ後ろ、シフトダウンレバーと同じ人差し指や中指で操作する位置になった。伝統のワンレバー・ワンアクションは踏襲しており、シフトレバー2本の位置は近くなったけれど、役割はレバー1本に1つの操作が割り当てられている。
油圧ディスクブレーキモデルのみで、シフト操作の信号は無線で前後ディレーラーに伝えられる。ブラケット内にボタン電池が内蔵され、おおよそ1年半から2年程度で交換時期を迎えるという。
この形状は、カンパニョーロのコンポーネントが新たな世代へと移行することを象徴しているという。どんな製品も大幅にモデルチェンジを行うときは、様々な反響を伴うことになるので、この新型スーパーレコードワイヤレスについても注視していきたい。
前後ディレーラー
エルゴパワーから送られた信号は、フロントディレーラーとリアディレーラーに無線で送られる。バッテリーも前後のディレーラーに別々に内蔵している。バッテリーの固定方法は前後で違うので、バッテリーを使い回すことはできない。
リヤディレーラーとフロントディレーラーのバッテリーは、プロライダーが使っても満充電から750km程度の距離を走ることができる。フラットな場所を走るなら、その距離は1000km程度まで伸びる可能性がある。構成部品にはカーボンを多用し、ラグジュアリーな雰囲気をまとっている。
充電速度が早いのもポイントで45分の充電で90%、1時間の充電で100%まで充電できる。ケーブルは磁石でバッテリーにくっつく専用ケーブル仕様。防水性能は IP 69 K レベルで高圧洗車機を使って洗うことも想定されているレベルだ。
冷却性能が向上したブレーキ
ブレーキは冷却性能がアップ。ローターはもちろん エッジがないように注意が払われている。
トップ10Tのカセットスプロケット
カセットスプロケットはトップが10 T の12速。スチール素材から削り出された刃先は、特許取得の新型形状になっている。フリーボディーはN3W対応。
トップの10 T 化に合わせて フロントの最大アウターは50×34の他、48×32、45×29 というフロントチェーンリングが用意されている。リヤスプロケットの歯数構成は「10-11-12-13-14-15-16-17-19-21-23-25」、「10-11-12-13-14-15-16-17-19-21-24-27」、「10-11-12-13-14-15-16-18-20-23-26-29」の3種類。
フロントチェーンリングの歯数構成は50-34T、48-32T、45-29Tをラインナップ。
アプリ「マイキャンピー」でセッティング
専用のセッティング アプリケーション「マイキャンピー」。iOSとAndroidの両方に対応。このアプリからシフトのレバー操作の振り分けやバッテリー残量のチェック。多段変速のセッティングが可能。
カンパニョーロ·スーパーレコードワイヤレスの実機をチェック🧐
ブラケットの形状は、写真で見たときよりも、前作との差が小さいように感じます。 pic.twitter.com/vJhKc2H9m3
— サイクルスポーツ【公式】 (@cyspo) June 22, 2023
日本でのグループセット価格は80万円台後半になる予定。
※追記 価格:86万9000円 発売開始: 8月